ファン・ジョンミン、チョン・へイン、リュ・スンワン監督が登壇 映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』来日記者会見&ジャパンプレミア レポート

(左から)リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へイン

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2025年4月11日(金)より映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(原題:베테랑2)が全国ロードショーされる。それに先立ち4月3日(木)新宿ピカデリースクリーン1にて、リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へインが登壇し、来日記者会見とジャパンプレミアが開催された。

映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』は、2015年に公開され韓国で1340万人を動員し大ヒットした『ベテラン』の第2弾となる。9年の時を経て、再びベテラン刑事ソ・ドチョルをファン・ジョンミンが演じる。そして、今作で新たに凶悪犯罪捜査班に加わる新人刑事パク・ソヌ役をチョン・へインが務める。

W主演を務めるファン・ジョンミンチョン・へインが緊急来日するということで、筆者は来日記者会見とジャパンプレミアを取材した。以下、その模様をレポートする。

(※映画の内容に触れる箇所がありますので、ご注意ください)

最初にマスコミを対象とした来日記者会見が開催された。リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へインが笑顔で登場。リュ・スンワン監督は昨年来日しているが、ファン・ジョンミンは2018年の大阪韓国映画祭以来となり映画のプロモーションでは初来日となる。そしてチョン・ヘインは日本での映画の舞台挨拶は初めてとなった。

最初に一言ずつ挨拶があり、リュ・スンワン監督は「本日は貴重な時間を割いてくださりありがとうございます」と述べ、ファン・ジョンミンは「今日は『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』を皆さんにご紹介でき、とても幸せです。そしてこのような場を設けていただいたことをとても光栄に思います」と語った。

リュ・スンワン監督
ファン・ジョンミン

チョン・へインは日本語で「皆さん、お会いできてうれしいです。韓国俳優で『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』のチョン・へインです。少し緊張しますね(笑)。頑張りますのでよろしくお願いします」とはにかんだ表情で挨拶をした。

チョン・へイン

韓国で大ヒットした本作だが、リュ・スンワン監督は第1弾が大ヒットしたことによってプレッシャーがかかり、第2弾の着手までに時間がかかったと述べた。ただ9年もかかるとは思っていなかったという。最初の撮影の日には9年ぶりということは全く感じず、9日ぶりに撮影をしているようだったとのことで、撮影できたことは本当にうれしかったと笑顔で語った。

リュ・スンワン監督との久しぶりのタッグについて問われたファン・ジョンミンは「『ベテラン』が終わったあと『ベテラン2』(※原題では베테랑2のため以下、このように表記)を撮りたいねという話をずっとしていました。でも『ベテラン』を越えるようなもっと良い作品を作るために、また観客の皆さんがさらに映画の世界に没入できるようないい作品を作るために監督はかなり悩まれていて、時間がかかってしまったのかと思います。でも監督と私は他の作品でご一緒していましたので、今回久しぶりに息を合わせる中で、やりづらさがあったことはなかったですし、久しぶりでどこかぎこちないという感覚も全くありませんでした」と語った。

韓国ではお正月やお盆の時期にテレビで『ベテラン』をよく放送していたこともあり、観客の皆さんも『ベテラン2』まで9年も経ったのかと思っていないのでは…とファン・ジョンミンは指摘。自身も、まるで『ベテラン』を撮り終えたあとに続けて『ベテラン2』を撮った気持ちになったと語った。

今回新たにメンバーとなったチョン・へインは「前作が多くの方に愛された作品でしたので、作品に入る前からとても緊張していました。しかしファン・ジョンミン先輩のおかげで、早く現場に溶け込むことができたと思います。そして作品に対してのプレッシャーを感じることなく演技だけに集中できるように助けていただきましたので心から感謝していました」とコメントした。1シーン1シーンを撮り進める中で、それまで感じていたプレッシャーは自然と消え、今すべきことに集中することができたという。

(左から)リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へイン

そんなチョン・へインの言葉を受け、ファン・ジョンミンは「まずは、チョン・へインさんとチューはしていないので良かったなと思います」と冗談を言って笑わせた。

続けて「チョン・へインさんがこの作品に参加されると聞いた時、私は両腕を高く掲げて拍手をした記憶があります。その理由は『ベテラン』が韓国で大成功をした作品ということで、そういう作品が持つエネルギーがある中、『ベテラン2』で新しい役割で参加するのは俳優にとってかなり勇気が必要なことだったでしょうし、大変なプレッシャーがあったと思います」とし、「韓国では、チョン・ヘインさんといえば、全てを兼ね備えたお母さんの自慢の息子(チョン・へインが出演したドラマ『となりのMr.パーフェクト』の意)みたいなイメージが非常に強い方でしたので、そんなイメージを持ったチョン・ヘインさんが悪役を演じられるということに対するプレッシャーもあったと思います。ですが、映画をご覧いただければお分かりになると思うんですけれども、そんな負担を乗り越えてあまりある非常に見事な演技をされていらっしゃるので、私は心からの拍手を送りたいです」と続けた。

心温まるファン・ジョンミンの言葉に、チョン・へインは「ありがとうございます!」と応えた。

本作は激しいアクションシーンが多いが、印象に残っているエピソードは? との質問に対しチョン・へインは「インパクトがあったのは階段でのアクションシーン」とし「個人的に記憶に残っているのは、自身が演じたパク・ソヌがファン・ジョンミン演じるソ・ドチョル刑事に、男性にとって非常に大切な部分を加撃されるところです。あのシーンは見ていてもとても苦しかったですし、撮っている時も本当に困った記憶があります」とした。

一方でファン・ジョンミンは「ソウルの撮影は、とりわけ寒い時期に行いました。そんな中、屋上で水を撒き、雨に当たりながらアクションをする水中シーンが記憶に残っています。正直に言いますと、私はその時アクションがうまく撮れるかどうかに関心がなく、あまりに寒すぎて、とにかくこの撮影が終わって早くシャワーを浴びて家に帰りたいと、そのことばかり考えていました。このシーンだけで夜通し5日間撮り続けました」と厳しい撮影について明かした。

理想のベテラン像は? との質問に対してリュ・スンワン監督は「こういった質問に上手く答えられるのがベテランだと思うんですけれども、私はまだ上手くは答えられないですね」と笑った。

ファン・ジョンミンに質問が向けられると思いきや、MCから「チョン・へインさんはいかがですか?」と振られ「僕が最初なんですね? 頭を一生懸命ひねって考えていたところなんですが…」と苦笑いした。続けて「僕が考えるには2つあるような気がします。まず1つは韓国のアクションもの、そして犯罪アクションもののスターといえるような人だがベテランだと思います。まさにこの作品が一つのシリーズとして、これからも多くの人に愛されてほしいと思っています。そして別の意味でのもう一つのベテランは、それぞれの立ち位置で自分の仕事を一生懸命頑張って人にとって鏡になるような人、そして他の人を助けられるような人がベテランといえると思います」と語り「この短時間で素敵な答えをありがとうございます!」とMCが感嘆した。

最後に質問を向けられたファン・ジョンミンは「この話は僕が言おうと思っていたことなんですけど、先に言われてしまいましたね。次からは僕に先に言わせてください。こういう人がベテランなんですね」とユーモアたっぷりにコメント。

続けて「理想的なベテラン像、とても難しい質問だと思います。でもチョン・へインさんがお話ししてくれたように自分の立ち位置や居場所で頑張って仕事をしている方たち、ここにいらっしゃる皆さんもそうだと思うのですが、例えば家庭の主婦であれば主婦として、また父親として、学生として、自分のやるべきことをしっかりやりながら生きている。ここにいる皆さん全てがベテランではないかと、今思いました」と心にじわっと染みるコメントを残し、記者会見が終了した。

20分ほど後にジャパンプレミアがスタート。一般客が入った会場からは大きな歓声が上がり、それに応えながらリュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へインが登壇した。3人それぞれが挨拶をし(ここでもチョン・へインは日本語で挨拶を!)会場中が大いに盛り上がった。

リュ・スンワン監督

9年ぶりのリュ・スンワン監督とファン・ジョンミンのタッグによる本作がいよいよ日本公開になるが、今の気持ちは? との質問に対しリュ・スンワン監督は「9年は非常に長い時間ですが、私たちはいつも続編を作ろうと話し合っていました。ですので9年経ったことに全く気づかなかったです。お互いに子どもが大きくなったのを見て、ああ時間が経ったんだなと思うんですけれども、私たちの中での時間はそれとは全く違うものでした。9年をかけたのは、続編を作ってさらに発展した姿、そして新しく以前とは違った姿を皆さんに見せたいという思いがあったからです。主人公が素敵に成長した姿を撮るために悩んでいた時間が9年ということになります。今日皆さんに見ていただいて、9年という時間が経ったということを十分感じていただき、その時間に見合った楽しみを皆さんに届けられると思っています」と語った。

ファン・ジョンミン

これから上映される映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』を観る観客に向けて、ファン・ジョンミンは「この作品は、今ここにいる3人だけでなく韓国映画に従事している人々にとっても非常に重要な意味を持つ作品でした。その理由はコロナ禍で韓国の映画産業がダメージを受け、劇場で映画が観られない状況になっていたからです。そのような意味でこの作品によって映画館、そして韓国映画に活力を取り戻してほしい、また再び韓国映画界が元気になってほしいという気持ちを持ってとても努力をしました。観客の皆さんにたくさん映画館に足を運んでほしいという願いを持って取り組んだ作品なんですけれども、幸いなことに多くの方々に映画館に足を運んで観ていただけて、この作品を応援していただけました。韓国映画もまた少し良くなって活気を取り戻したように思うんですけれども、そのおかげもあってかこのように日本にもお招きいただき、公開につながったのではないかと思っています」と語った。

続けて「私が皆さんにお伝えしたいメッセージは、このようにお招きいただきありがとうございますということ、皆さんにはぜひこの映画を楽しんでご覧いただきたいということです。そして皆さんが感じられたメッセージについては、映画を見終わったあと私に連絡をいただければありがたいです。電話番号は010-000-000です」とユーモアたっぷりに話し、会場を爆笑させた。

チョン・へイン

新たにベテランファミリー入りをしたチョン・へインは「最初にこの作品のオファーをいただいた時は、本当に夢のようでした。学生の頃に『ベテラン』を観て魅了されていましたので、なおさら夢のように感じられました。この作品に合流できて夢が叶ったような気持ちでした。そして一方ではプレッシャーも感じていました」と語った。

続けて「撮影が始まった後は、ファン・ジョンミン先輩が私の方に歩み寄ってくださいました。先輩は普段、お酒をお飲みにならないんですけれども、一杯やろうと手を差し伸べて誘ってくださったんですね。ですので、とても気楽な気持ちで楽しく撮影ができました」と笑顔を見せた。

チョン・へインとの共演についてファン・ジョンミンが「私は『ベテラン』から参加していますので、軽い気持ちで作品に臨めたのではないかと思います。でもチョン・ヘインさんの場合は2作目からの参加ということで、プレッシャーは非常に大きなものがあったのではないかと思います。それにもかかわらず彼はスポンジのようにいろんなことを吸収して受け止める、本当に素晴らしいエネルギーを持っている俳優さんです。私はご一緒してどうだったというよりもとにかく彼が持っている人への接し方ですとか作品への取り組み方を学ばせてもらったような気がします。私はチョン・へインさんが大好きです」と語ると、会場から大きな拍手が沸いた。

撮影をする中、特に印象に残ったエピソードをリュ・スンワン監督に質問すると「冬の寒い時期に撮影をしましたが、なぜその時期を選んだかというと寒さの中で孤軍奮闘する刑事の姿を見せたいと思ったのです。でも本当に寒かったです。実は先ほどの記者会見で、ファン・ジョンミン先輩がとにかく撮影のことはさておいて、早く家に帰りたいと思っていたという話をされていましたが、皆さんは今お話ししたところがどのシーンなのか、映画を観ていただければわかると思います。映画を作っている人たちが早く家に帰りたいと思っているなら、観客は早く家を出て観に行きたいと思ってくれると思いました。今日は皆さんに来ていただきましたので、ある程度成功したのではないかと思います」と応え、再び会場から拍手が起きた。

韓国では、本作の舞台挨拶を350回行ったという。観客と触れ合う機会は俳優にとって力になるかと問われたファン・ジョンミンは「もちろんです。今日もここにいらっしゃる皆さんと映画を通じてコミュニケーションをしたいという願いを持っています。皆さんと目を合わせてご挨拶をしながら、これからこんな映画をご紹介しますとお披露目をするこの時間は、俳優の私たちにとっては大きなもので思い出に残り、とても光栄なことです。ひたすら楽しく350回の舞台挨拶をしていたように思います」と語った。

日本での舞台挨拶が初めてだというチョン・へインは「日本には数多く来ていますが、本業である俳優として、出演した作品を持ってご挨拶できるというのは本当に幸せなことで一番胸がいっぱいになる時です。韓国では、舞台挨拶をたくさんしましたが、僕は舞台挨拶をたくさんすることで健康になりました。なぜかというと階段を上ったり下りたりしたので、下半身が強くなったのです。そして今こうしてここに立っていると、舞台挨拶をした時の時間や思い出がよみがえってきます。僕にとっていいプレゼントをしていただいて本当にありがとうございます」と楽しいエピソードを交えながら語ってくれた。

この後、マスコミ向けにフォトセッションが行われたが、特別に一般客も撮影できる時間が30秒間設けられた。するとファン・ジョンミンがチョン・へインに対し「会場を1周してきたらどうですか?」と提案し、チョン・へインが客席に降りるサプライズが! 会場を走り回るチョン・へインに大歓声が沸いた。思いがけないファンサービスに、ファンにとっては忘れられないジャパンプレミアになっただろう。

2025年4月11日(金)より映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(原題:베테랑2)が全国ロードショーされる。ぜひ劇場で大迫力のアクションシーンを堪能してほしい。

取材・文・撮影:咲田真菜

(左から)リュ・スンワン監督、ファン・ジョンミン、チョン・へイン
目次

映画『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(原題:베테랑2)(英題:I,THE EXECUTIONER)

4月11日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー

ストーリー
善悪の境界線を越えるな 悪人を私刑する“犯人”は殺人鬼か正義のヒーローか?
韓国で750万人が熱狂した善悪の境界線を揺るがすクライムアクション。ベテラン刑事ソ・ドチョルと、凶悪犯罪捜査班の刑事たち。法では裁かれなかった悪人が連続して殺された。不条理な司法制度に憤っていた世論は、私刑を下す犯人を善と悪を裁く伝説上の生き物“ヘチ”と呼び、正義のヒーローともてはやすようになる。新人刑事パク・ソヌが加わり、事件は解決に近づくかのように見えたが…。

監督:リュ・スンワン
脚本:リュ・スンワン、イ・ウォンジェ
上映時間:118分
出演:ファン・ジョンミン、チョン・へイン、アン・ボヒョン、オ・ダルス、チャン・ユンジュ、オ・デファン、キム・シフ、シン・スンファン

2024年/韓国/韓国語/118分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳 根本理恵
提供:KADOKAWA Kプラス MOVIE WALKER PRESS KOREA 配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
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公式サイト veteran-movie.com
公式X https://x.com/veteran_movie

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この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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