【韓国ドラマ『豚の王』】あらすじ・キャスト・感想(場面写真あり)

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韓国ドラマ『豚の王』が、U-NEXTで独占配信中だ。同名アニメーションをヨン・サンホ監督がドラマ化し、キム・ドンウク、キム・ソンギュ、チェ・ジョンアンが出演している。キム・ドンウクが演じる中学時代に壮絶ないじめを受けていたファン・ギョンミンが、20年後、あることをきっかけにいじめの加害者に復讐をしていく。

目次

『豚の王』物語概要

ある中学で、執拗ないじめにあっていたファン・ギョンミン(キム・ドンウク)は、心に深い傷を負っていた。時が流れ、愛する女性と結婚をして少しずつ傷が癒されたものの、あることをきっかけに再び中学時代のいじめ体験を思い出してしまう。幸せな生活を投げ捨て、完璧な計画を立てて自分を苦しめた加害者に復讐を果たしていく。

ギョンミンと同じ中学に通っていたチョン・ジョンソク(キム・ソンギュ)は、正義感あふれる刑事になっていた。先輩刑事のカン・ジナ(チェ・ジョンアン)とともに連続殺人事件を追うことになったのだが、事件現場にギョンミンから自分にあてたメッセージが残されていて戸惑う。なぜジョンソクはギョンミンにメッセージを残したのか、そして2人はどのような関係だったのか…。

『豚の王』キャスト

ファン・ギョンミン(演:キム・ドンウク)

ファン・ギョンミン(演:キム・ドンウク)

中学時代に激しいいじめにあい、心に深い傷を負った。愛する人と出会い結婚したことで笑顔を見せるようになるが、あることをきっかけに再び過去のトラウマが彼を襲う。そして自分をいじめた加害者に復讐すべく、人生をかけて計画を立てる。
キム・ドンウクの主な出演作:『コーヒープリンス1号店』『チェックメイト!~正義の番人~』『君は私の春』『その男の記憶法』

チョン・ジョンソク(演:キム・ソンギュ)

チョン・ジョンソク(演:キム・ソンギュ)

正義感あふれる刑事。ギョンミンとは中学時代の同級生で仲が良かったが、あることをきっかけに2人の間には深い溝ができてしまった。連続殺人事件の現場にギョンミンからのメッセージを見て激しく動揺する。
チョン・ジョンソクの主な出演作:『キングダム』

カン・ジナ(演:チェ・ジョンアン)

カン・ジナ(演:チェ・ジョンアン)

ジョンソクの警察大学の先輩で、有能な刑事。事件解決のためにはあらゆる手段を尽くす人物。ジョンソクが連続殺人事件の容疑者、ギョンミンと深いつながりがあると気付き、2人の間に何があったのか探ろうとする。
チェ・ジョンアンの主な出演作:『SUITS/スーツ~運命の選択』『リーガル・ハイ』

『豚の王』あらすじ・感想 (若干のネタバレあり)

胸が締め付けられるような壮絶ないじめシーンは、目を覆いたくなるものだった。暴力だけでなく、ギョンミンのプライドをズタズタにする加害者たち。地獄のような学校生活を強いられていたギョンミンにとって、自分を守ってくれた同級生、チョル(演:チェ・ヒョンジン)と仲良しだったジョンソクの存在は大きかった。彼らがいなければギョンミンは地獄のような毎日を耐えることができなかっただろう。

いじめの舞台となったのは、とある中学。見たところ男子校のようだが、さほど名門校という感じではない。しかし不思議なくらい親の職業が影響力を放っており、金持ちの子どもが貧しい家の子どもをいじめるという図式が定着していた。そんな環境でいじめられる続けたのがギョンミンである。

ギョンミンを演じるキム・ドンウクが痛々しい。復讐をするギョンミンと愛する人と幸せな生活をして弾けるような笑顔を見せるギョンミンが対照的に映し出されるので、より胸が苦しくなる。ギョンミンはもともと優秀な人なので、協力者を得て綿密な復讐計画を立てて実行していくのだが、キム・ドンウクが自分を傷つけた加害者たちへジワジワと迫っていく様は迫力があり、身震いしてしまう。

筆者はキム・ドンウクファンを公言しているが、本作でもともと影のある役を魅力的に演じる彼の新境地を見たような気がした。加害者に対しては温情をかけることなく徹底して懲らしめる姿と、信頼する相手に対してだけ見せる笑顔の対比が本当に見事だった。

全体を通してカジュアルな装いが多い中、ビシッと決めたスーツ姿を見せる場面もあり、『その男の記憶法』でキム・ドンウクのスーツ姿が好きだった筆者としては満足できるものだった。

一方でチョン・ジョンソクを演じるキム・ソンギュも見事だった。ジョンソクは中学時代、ギョンミンが唯一気を許せる友人だったが、連続殺人現場でギョンミンがジョンソクにあてたメッセージを見て、懐かしさを感じていないところから2人の間に大きな溝があることが分かる。ジョンソクはもう一人の仲間、チョルの死に大きく関わっている人物で、それを長年にわたり胸の奥に封印してきたのだ。

ギョンミンとの再会で動揺するものの、刑事としての責任を果たすために平静を装うジョンソクだが、次第に精神的に壊れていってしまう。その過程をキム・ソンギュは熱演してみせた。

そんなジョンソクを不審に思い、ギョンミンとの関係を明らかにしようと奔走するのが、カン・ジナだ。凄腕の刑事という役柄ということでアクションもふんだんに見せる。いつも思うことだが、韓国の女性俳優はアクションシーンを難なくこなす人が多く、感心する。

そしてもう一人、この作品の功労者としてチョルを演じたチェ・ヒョンジンを紹介したい。子役として注目を浴びているチェ・ヒョンジンは、Netflixで配信されて話題となった『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、パク・ウンビンが演じたウ・ヨンウの腹違いの弟役を演じた。

本作では、いじめられるギョンミンを守るために華麗なとび蹴りを見せ、曲がったことを許さないカリスマ性あふれるキャラクターを体現した。中学生の役とは思えないクールで大人びた表情を見せるチェ・ヒョンジンに驚く人は多いだろう。チョルは間違いなく本作のもう一人の主人公といえるが、チェ・ヒョンジンの演技力の高さと存在感の大きさは、今後の成長を期待せずにはいられない。

『豚の王』は、U-NEXT独占配信中

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この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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