【韓国ドラマ『私の夫と結婚して』】あらすじ(最終話 第16話まで)・キャスト・感想

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2024年1月1日からAmazonプライムビデオにて、韓国ドラマ『私の夫と結婚して』が配信スタートした。本記事では、物語の概要、主要キャスト、あらすじ、感想を紹介しよう。

目次

『私の夫と結婚して』物語概要

パク・ミニョンの最新作として注目されている本作は、韓国の人気ウェブトゥーンを原作にしている。長年、夫にひどい扱いを受けてきたカン・ジウォン(パク・ミニョン)は、病で余命わずかと宣告を受け入院治療をしている中、夫のパク・ミンファン(イ・イギョン)に女性の影を見る。ミンファンが入院費を支払わないので、ジウォンは病院を抜け出して自宅へ戻ると、ジウォンの親友、チョン・スミン(ソン・ハユン)と浮気している現場を目撃してしまう。

あまりの仕打ちにジウォンはミンファンに対して激しく詰め寄るが、ミンファンは開き直る。スミンには「あなたはもうすぐ死ぬ人だから」と言われてしまう始末だ。2人と言い争いになり突き飛ばされたジウォンは、テーブルの角に頭を打ちつけて気を失ってしまい、気が付いたら10年前に戻っていた。戸惑うジウォンだったが、2度目の人生を生きるチャンスを与えられ「今度こそ失敗しない!」と強く決意する。

『私の夫と結婚して』キャスト

カン・ジウォン(演:パク・ミニョン)

カン・ジウォン(演:パク・ミニョン)(C) Studio Dragon by CJ ENM

大企業U&Kで働いているが、おとなしい性格ゆえにまわりに利用され、仕事で活躍ができない。マザコンでモラハラ気質の夫、ミンファンには「付き合う相手としてはつまらない。あくまでも結婚相手」と言われてしまう。さらにミンファンは、重い病気になったジウォンをいたわるどころか、多額の死亡保険金をかけていた。ジウォンはもともと能力のある人物なので、2度目の人生を与えられ、人生を取り戻したいとチャンスに賭ける。
パク・ミニョンの主な出演作:『キム秘書はいったい、なぜ?』『気象庁の人々』『月水金火木土』

パク・ミニョンの作品はU-NEXTで多数配信中

ユ・ジヒョク(演:ナ・イヌ)

ユ・ジヒョク(演:ナ・イヌ)(C) Studio Dragon by CJ ENM

ジウォンの直属の上司・U&Kの部長で、まわりには隠しているがU&K創業者の孫。ジウォンの2度目の人生に深く関わっていく人物で、ジウォンと同じく2度目の人生を歩んでいる。
ナ・イヌの主な出演作:『ジンクスの恋人』『クリーニングアップ』

パク・ミンファン演:イ・イギョン

パク・ミンファン(演:イ・イギョン)(C) Studio Dragon by CJ ENM

ジウォンの夫。人当たりは良いが自分勝手でマザコン、思いやりのないクズ男。ジウォンの親友、スミンと不倫をしている。
イ・イギョンの主な出演作『暗行御史:朝鮮秘密捜査団』『危機のX』

チョン・スミン演:ソン・ハユン

チョン・スミン(演:ソン・ハユン)(C) Studio Dragon by CJ ENM

高校時代からジウォンの親友のふりをしてきたが、ミンファンと不倫をするなど、実は最も近くでジウォンを欺いてきた人物。女性の武器をすべて使って成り上がっていこうとするが、なぜジウォンに執着するのか謎だ。
ソン ハユンの主な出演作:『復讐のカルテット』『どうかその男と会わないで』

ペク・ウンホ(演:イ・ギグァン)

ペク・ウンホ(演:イ・ギグァン)(C) Studio Dragon by CJ ENM

ジウォンの高校時代の同級生で、初恋の相手。高校の同窓会に出席したことでジウォンと再会する。
イ・ギグァンの主な出演作:『サークル:繋がった二つの世界』『ラブリー・スター・ラブリー』

ユ・ヒヨン(チェ・ギュリ)
ジウォンと同じ部署で働く後輩社員。ジヒョクの妹。トイレでトラブルにあっているところをジウォンに助けられたため、何かとジウォンの力になってくれる。ジウォンの潜在能力を見抜いたり、スミンの本性を見抜いたり、見る目がある人物。

ヤン代理 のちのヤン課長(演:コン・ミンジョン)
ジウォンと同じ部署で働く先輩社員。ニートの夫と娘を養いながら働く真面目な人物。ジウォンの2度目の人生に大きく関わってくる。

イ室長(演:ハ・ドグォン)
U&K会長からの信頼が厚い人物。ジヒョクを監視するために派遣されたが、仕事はきちんとこなす人物で、本当はジヒョクのことを心から心配している。過去、ヤン代理とは何か縁があったようだ。

オ・ユラ(演:BoA)
ジヒョクの元婚約者で、クラウド航空の副社長。ジヒョクの1度目の人生では妻だった人物。異常なほどの所有欲があり、自分のものに手を出す人物をとことん抹殺しようとする。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第1話~第4話)ネタバレあり

本作は、余命いくばくもない役作りのため減量したパク・ミニョンに注目が集まったが、第1話で衝撃の姿を見せている。はつらつとした役を演じることが多いパク・ミニョンが、うつろな目でフラフラと歩く様は見ていて苦しい。さらに不倫をしている夫に殺されてしまうとはひどい話だ。

ジウォンを演じるために減量して臨んだパク・ミニョン (C)Studio Dragon by CJ ENM

しかし視聴者が耐えるのは、第1話の後半まで。ジウォンがミンファンに殺されて10年前に戻り、第2の人生を歩むことになってからは、明るく変わったジウォンに会える。ここから未来に何が起こるのか分かっているジウォンの華麗なる復讐が始まる。復讐といってもドロドロしたものはなく、ラブコメの女王、パク・ミニョンが演じるだけあって、明るくテンポよく物語が進んでいく。

第2の人生で本来の美しさを見せるようになるジウォン (C)Studio Dragon by CJ ENM

ターゲットとなるのは、夫のミンファンと親友(のふりをしていた)のスミン。将来この2人が不倫をするなら、早い段階でくっつけてしまい、最終的には結婚させようとジウォンは画策する。要するに「ゴミ」だった夫を、自分を裏切り続けた親友に引き取ってもらおうというわけだ。

10年前に戻ったジウォンを何かと手助けするジヒョク(C)Studio Dragon by CJ ENM

そんなジウォンの第2の人生に何かと関わってくる人物がジヒョクだ。ジウォンは最初の人生で、直属の上司だったジヒョクのことをとっつきにくい人だと感じていた。しかし第2の人生では、ジウォンがピンチになるとジヒョクの助けが入る。例えば、最初の人生でジウォンはスミンに騙されて高校の同窓会へ行き散々な目に合うのだが、それをまるで知っていたかのようにジヒョクはジウォンに助け船を出す。そんなジヒョクに不思議な感情を抱くジウォンだが、ジヒョクの誠実な人柄に好感を持つようになる。

(C)Studio Dragon by CJ ENM

何かにつけてジウォンを利用しハメようとするスミンが、ジウォンの2度目の人生ではやられっぱなしになるのが爽快だ。しかしスミンは厚顔無恥な人物なので、このまま引き下がるとは思えない。第5話以降でどのように出てくるのか、ドキドキしながら見守ることになるだろう。そしてジウォンの恋人、ミンファンは、美しく生まれ変わったジウォンに執着しそうな予感がする。スミンとくっつくのではなく、ジウォンにしつこく付きまとうストーカーになりそうな気配だ。

第4話のラスト、実はジヒョクも第2の人生を生きていることが判明した。最初の人生で密かにジウォンのことを想っていたが、自分の気持ちを伝えられないうちにジウォンが亡くなってしまった。ジウォンの葬儀で彼女の壮絶な人生を知り、自分自身も事故にあって第2の人生を歩むことになったことで、今度こそは絶対に後悔しない行動をとろうと積極的にジウォンに関わっていく。

ポーカーフェイスだが、ジウォンのことが気になって仕方がないジヒョク。いろいろと手を尽くすところがキュンとくるし、ジウォンに「眼鏡ではなく、コンタクトにしたらどうですか?」と言われ、素直に従う純粋なところがたまらない。ジヒョクの恋が成就し、無事に2人が恋人同士になれるのかどうかも、本作の大きな見どころポイントだ。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第5話~第6話)ネタバレあり

第5話の冒頭で、ジウォンが大学時代にジヒョクと運命的な出会いをしていたことが明らかになる。父親が亡くなり恋人とも別れて傷心のジウォンが泥酔しているところをジヒョクが助ける。酔ったジウォンをジヒョクは公園に連れて行き、彼女の身の上話を聞く。2人のやり取りがとても心温まるのだが、ジウォンが唯一の親友がスミンだと語っているのに対し「その友だちと距離を置いたほうがいいのでは?」とアドバイスするジヒョクの洞察力に驚く。

初めて会ったときからジヒョクはジウォンのことを好きになっていたのかもしれない。2人は同じ大学に在籍していて、公園での出来事以降、大学構内で野良猫にえさをあげるジウォンをジヒョクはそっと見守っていた。そんなジヒョクがとても健気だ。

ジウォンはジヒョクに助けられたとき眼鏡を割ってしまったため、ジヒョクの顔を認識できなかった。そのため後に会社の同僚として再会したときもジウォンはジヒョクに気付かない。ジヒョクの切ない想いはいかばかりだったろう。

そして「2度目の人生では何も奪われない!」と決意したジウォンは、高校時代に好きだったウンホと会って、スミンの策略を知り愕然とする。そしてまずはジウォンの企画を奪い、出世するきっかけをつくったスミンを阻止しようと奔走。ジヒョクから「正しい戦い方」を柔道を通じて教わり、未来に起こる出来事を知っているジウォンは全力でスミンらと戦い、勝利する。

文字通り生まれ変わったジウォンが、本来の能力を次々と発揮していく姿にすがすがしさを覚える。第4話でジヒョクと同僚のヒヨン(チェ・ギュリ)が恋人同士ではないかと疑ったが兄妹だったことを知り、ジウォンとジヒョクの間に信頼関係が生まれ始める。今回、ジヒョクがジウォンに柔道を教えるシーンが大きな見どころで、ジウォンが相手を投げ飛ばすときに「うぉーーーー!」とものすごい声を上げるので、大いに笑ってほしい。

そしてスミンとミンファンの関係にも進展があった。スミンの誘惑に見事にのせられるミンファン。本当にクズ人間同士、お似合いだ。

第6話の最後、とうとうジウォンとジヒョクがお互いに2度目の人生を生きていることを知ってしまう。そのきっかけが「BTS」で、2013年当時に発売されているはずのない「Dynamite」と「Spring Day」をお互い口にしたことで、真実を知ってしまう。エンディングに2曲が流れる演出が粋だ。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第7話~第8話)ネタバレあり

ジウォンは、ジヒョクも過去に戻って2度目の人生を生きていると知って喜ぶのだが、ジヒョクは複雑な想いを抱えていた。どんなに過去の過ちを正そうとしても、未来で起きることは避けられないと知ったからだ。ジヒョクはジウォンのことが好きで恋人同士になりたいと思いつつも、自分が亡くなる原因となる交通事故を避けられないなら、ジウォンと距離をおくべきなのでは…と考える。そしてジウォンの高校時代の同級生で、ジウォンに想いを寄せるウンホに託すべきなのではないかと思い悩む。ウンホが勤務するレストランで酔いつぶれ「君は10年後も生きているから…」とウンホに語り掛けるジヒョクが切ない。

しかし頭では分かっていても、ジウォンと距離をおけないジヒョク。自分が2度目の人生を歩んでいるのは、ジウォンの亡くなった父親からのプレゼントで、そのためにはなんとしてでもジウォンを守らなければいけないと思っていたからだ。しかしジウォンは誰にも頼らず自力で幸せになりたいとジヒョクに訴える。そんなジウォンにジヒョクは「あなたの地面になりたい」と告げるが、ジウォンはその言葉をはっきり聞き取れなかった。

第8話で、ジウォンはついにスミンに本音をぶちまけることができた。

その前哨戦といえるのが、キャンプ場で行われた会社のワークショップでの出来事だ。その日の寝床をかけて参加者全員がゲームに参加し、1位の旗を手に入れた人はキャンピングカーで寝ることができるというもの。ジウォンの1度目の人生では、スミンが女性の武器を使って1位の旗を手に入れたが、今回はジウォンが川を泳いで自らの力で1位の旗を手に入れる。

ところがジウォンが旗を持っているところを見かけたスミンが、不意打ちをして旗を奪おうとする。以前のジウォンであればスミンに旗を譲っていたのだが、今回はスミンの髪をわしづかみにし、ジヒョクに教えられた柔道の技を駆使して旗を奪い返す。「ゲームだから怒らないよね」とスミンに言ってのけるジウォンに爽快感がある。

翌朝、眠れなかったとぼやくスミンは、ジウォンに対して「最近全然負けてくれない!!」と不満を言う。するとジウォンが「あなたのことが嫌いになったの。わがままだし、ぶりっこだし…」と言い放つ。「よく言った!」と誰もがスッキリする瞬間だ。

しかしスミンがめげるはずがない。キャンピングカーで寝られないのなら、ジウォンの恋人・ミンファンを誘惑して自分のものにしてしまおうと考える。実は、スミンの考えることはジウォンは予想済みで、こうなるように仕向ける作戦だったのだ。もともとスミンと浮気をしたいと考えていたミンファンは、いとも簡単にスミンと一線を越える。その様子を見ていたジウォンは、なぜか涙があふれ、ジヒョクはそばで優しく励ます。

これでジウォンはミンファンと結婚しなくて済むだろうと思いきや、そうはいかなかった。株の投資に失敗し、借金まみれになったミンファンは、なんとしてでもジウォンと結婚をして、金を手に入れなければならないからだ。これまで以上にジウォンとの結婚に固執するミンファン、そして自分のところに来ると思っていたミンファンの予想外の行動にイライラするスミン。

典型的なモラハラ人間のミンファンのクズぶりが今回も際立っている。さっさとジウォンと別れてスミンと結婚すればいいものの、投資に失敗し、お金目当てにジウォンとの結婚を推し進める自分勝手さに苛立ちを覚える。スミンも表向きはジウォンに謝るものの、性格の悪さが随所で垣間見られ、目も当てられない。

そこでジウォンは、新たな計画を思いつく。ジヒョクはジウォンのためなら何でも協力するといい、なんとミンファンがジウォンに公開プロポーズをする場をセッティングする。その場に居合わせたスミンは心の中で「絶対に結婚させない」と言い、そんなスミンを見つめてジウォンは「どんな手段・方法を使ってでも私の夫と結婚して」と心の中でつぶやく。

前半が終了しいよいよ後半に突入するが、ジウォンがどのようにして2度目の人生で幸せを手に入れるのか、そしてジヒョクとの関係がどうなるのか。次回の予告で、ミンファンの母親で、ジウォンを家政婦扱いしていた鬼姑が登場することが分かっている。ジウォンがどのように対峙していくか、楽しみだ。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第9話~第10話)ネタバレあり

第9話で、ジウォンがミンファンの両親と顔合わせするところが描かれたが、その前にジウォンは、2度目の人生の流れからスミンが1度目の人生とは違った手法で作戦を練っていることに気付き始めた。スミンは、ジウォンとミンファンの結婚をつぶすために、ジウォンをミンファンの母親が通う料理教室に連れて行くことを画策する。

スミンの作戦は、料理ができないジウォンをミンファンの母親に会わせて好感度を下げ、料理が得意な自分の株を上げるというもの。しかしそんなスミンの思惑はジウォンも承知しており、上手く利用する。わざとミンファンの母親に食ってかかり、一触即発の状況を作り上げるジウォン。何も知らないスミンが、そんなジウォンを見て心の中でほくそ笑むのが滑稽だ。

そしていよいよジウォンがミンファンの両親と顔合わせをする日がきた。せこいミンファンが食事代を安くするため、ジウォンの高校の同級生であるウンホのレストランを予約。「嫁になるんだから、待たせておけばいい」とミンファンの両親は、わざと30分遅刻していく。ところが遅れていったのにもかかわらず、当のジウォンが来ていないが、ミンファン一家とほぼ同時に登場したジウォンの姿に卒倒しそうなぐらい驚く。今からクラブに踊りに行くのか!といったいでたちのジウォンに、ミンファンの母親は激怒する。

その後もジウォンのミンファンの母への攻撃が続く。「家事を完璧にこなし、夫を立てて、子どもを完璧に育て、そして仕事をして稼げ」というメチャクチャなことをいうミンファンの母にキレたジウォンは「おばさん!」と呼びかけ、両者の亀裂が決定的となる。「この結婚はこちらからお断り!」と席を立ったジウォンに怒り狂ったミンファン。ジウォンに手をあげようとするミンファンに「二度と関わらないで」と一喝し、鮮やかに投げ飛ばした。このシーンを見て、誰もが盛大な拍手をジウォンに捧げたことだろう。

第10話では、ミンファンとスミンがとことん追い詰められていく。ミンファンは、母親が激怒してジウォンとの結婚がダメになり、借金を返す目途が立たなくなった。怒りのあまり会社でジウォンを怒鳴りつけようとするが、逆にジウォンからビンタをされ「よくも浮気したわね!!」とののしられる。そしてその浮気相手がスミンだとバレて、社内中の噂になり赤っ恥をかく。その上、スミンと浮気している最中に飲食店で起きたトラブルを隠蔽したこともバレて降格。スミンは正社員登用どころか、契約解除されてしまう。

ただでは起きないのがスミンで、ジウォンの筆跡を真似て、飲食店で起きたトラブルの当事者を怒らせる内容の投稿をSNSにするのだが、一枚上手のジウォンに魂胆を見破られる。この瞬間「チョン・スミン!!!!!今度は許さない。自分でかたをつけて!」と叱責するジウォンが素晴らしくカッコいい。

ここまでくるとスミンは泣き落としをするしかないと考え「ミンファンの子を妊娠して、気持ちが不安定だった」と涙を流しながら告白。どこまで悪知恵が働くのだろう…とスミンの悪女ぶりにあきれ果てる。しかしジウォンは1度目の人生で、ミンファンが無精子症だと知っていたため、スミンの嘘をすぐに見破る。ミンファンはスミンの爆弾発言に最初は拒否反応を示したものの、結婚をしなければ親から援助が受けられないため、スミンとの結婚を決意する。

それにしても、ミンファンは本当に人間として最低だ。結婚を迫るスミンに対して「君ごときと僕が結婚すると思うのか? ジウォンは韓国大学卒で経済的余裕もある。だから結婚相手として考えられるが、君には何がある? 君は顔だけだろう」とは何様だろう。「お前には一体何があるんだよ!!」と叫んだ女性は少なくないだろうし「ミンファンよ、地獄に落ちろ」と思った人は筆者だけではないだろう。

さて、無事にミンファンとスミンが結婚するところまでたどり着いたが、ジウォンはまだ安心していない。実際に2人が結婚するまでは油断できないとジヒョクに言うが、クリスマスにウンホとデートをする束の間の癒しの時間があった。かつての初恋の相手とスケートをし、楽しい時間を過ごすジウォン。しかしなぜかジヒョクのことが頭から離れない。ようやくジウォンは、ジヒョクが好きなのだと自覚する。

デートの終わり、ウンホが次のデートを切り出そうとしたとき、ジウォンは「あなたは本当に良い友だち」と告げる。その瞬間、ウンホからみるみる笑顔が消えていくのが切ない。しかしジウォンがウンホとデートしていることにやきもきしながら、寒い中外で待ち続けていたジヒョクの一途さにキュンとしてしまう。

ジウォンはジヒョクに「話があります。あなたの部屋か私の部屋に行きませんか」と言い、ジヒョクへ想いを伝えキスをする。ジヒョクの長年の想いが叶った瞬間だった。

残り6話で、ジウォンはジヒョク、ミンファンとスミンはどのような運命をたどっていくのだろうか。そして同時に筆者が気になるのは、ジウォンの同僚、ヤン代理(演:コン・ミンジョン)とイ室長(演:ハ・ドグォン)の関係だ。ヤン代理がクズ夫と別れ、イ室長と良い関係になればいいのに…と願ってしまう。こうしたサブカップルの存在は、物語を盛り上げる要素になるので、ぜひとも丁寧に描いてほしい。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第11話~第12話)ネタバレあり

ジウォンがジヒョクへの気持ちに気付き、ついに2人がキスをした第10話。ジヒョクは、いずれ自分は事故で亡くなってしまう身だということを思い出し、一度はジウォンを突き放すが、体調不良のジヒョクをジウォンが献身的に看病したことで、ジヒョクも自分の気持ちに素直になる。2人の幸せな生活が始まった。

スミンとミンファンは結婚式の日取りを決め、ミンファンの母親が主導権を握って準備を進めていく。ミンファンは会社に内緒で結婚式を挙げようと考えていたが、スミンがジウォンに招待状を送り、ジウォンがジヒョクに見せたことで社内中に広まってしまう。ジヒョクがいたずら心で、人事を担当するイ室長に結婚を知らせてしまったからだ。そんな人間臭い行動をとるジヒョクに微笑ましい気分になる。

ジウォンの会社では、大きな動きがあった。イ室長の推薦でヤン代理が課長に昇進したのだ。ジウォンの企画が評価されたのでジウォンが課長になるべきだと主張するヤン代理をジウォンは励ます。課長昇進を祝ってヤン代理は実家の焼き肉店でお祝い会を開き、そこにイ室長が表れたのだが、ヤン代理の夫が女性とただならぬ関係にある様子を見かけてしまい、戸惑う。

スミンとミンファンの結婚式の日がやってきた。なんとスミンは母親と友人を代行業者に頼んでいた。ジヒョクとともに結婚式に出席したジウォンは、なぜスミン母親を他人に代行させているのか不思議に思う。「私が捨てたゴミを拾えて良かったね」とスミンに言うジウォンは、かつてのおどおどした女性ではなかった。

スミンとミンファンの結婚生活は、波乱のスタートとなった。借金返済のために姑と同居することになったスミンだが、気が強くずる賢いスミンは、1度目の人生のジウォンとは違う行動をとり、ミンファンを戸惑わせる。

ジウォンの目の前にも新たな敵が登場した。ジヒョクの元婚約者、オ・ユラ(演:BoA)だ。一度は婚約破棄に応じたものの、ジヒョクがかっこよく変貌していたため、取り戻そうと執着する。ジウォンを呼び出し嫌がらせをするが、ジヒョクに対する執着だけではなく、もっと壮大な何かをたくらんでいるような気がする。

第11話と第12話は、ジウォンに再び試練が訪れた。ヤン課長が胃がんになってしまったことは、自分が1度目の人生で負った試練をヤン課長に負わせてしまった申し訳なさで涙が止まらない。ユラの登場はもちろんのこと、長年音信不通だった母親が登場し、ジウォンの心に波風を立たせる。

スミンをミンファンを結婚させたものの、何か解せないものをジウォンは感じている。ヤン課長のクズ夫とミンファンが2人で同時にキレる場面があるのだが、どうやらこの夫たちに原因があるように思われる。ヤン課長のクズ夫もミンファンと同じような状況で不倫をしているし、それを見つめるイ室長は、ジウォンの1度目の人生のジヒョクといったところだろうか。

第12話は、衝撃的な結末を迎えた。トラックでジウォンを殺そうとした人物にジヒョクが車で飛び込んでいき、かばったのだ。トラックの人物はユラから依頼を受けたミンファンなのだろうか? だとしたら、ジウォンは2度目の人生もミンファンに殺されかけたことになる。一体どうすればジウォンは幸せをつかむことができるのだろうか?

ジヒョクとヒヨンが実の兄妹ではないことや、スミンがジウォンの実母とつながっていたことなど、一気にミステリアスな展開になってきた本作。予告では、ユラがミンファンに大金をあげるかわりにジウォンを殺すように命令しているところや、「なぜ私にこだわるの!」とスミンに叫ぶジウォンの姿が映し出された。最終話まであと4話、どのような展開が待っているのか放送が待ちきれない。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第13話~第14話)ネタバレあり

第12話のラストでジウォンがトラックに追突されそうなところをジヒョクが車で飛び込み、阻止した。瀕死の状態で病院に運び込まれるジヒョクの無事を涙を流しながら願うジウォン。ジヒョクがトラックに飛び込む前、ジウォンに向けてメッセージを留守電に残していた。ジヒョクの無事を祈る中、それを聞くと2023年に交通事故で死ぬ運命だから君を守れない、でも本当に愛しているという心からの愛の告白だった。このメッセージに胸が熱くなったジヒョク推しは多数いるだろう。

そしてトラックを運転していたのは、スミンの父親だったことが判明した。なぜここにスミンの父親が出てくるのか。それはスミンがジウォンにしつこく構う理由に関係がある。ジウォンが「どうして私に構うの!! あなたは嘘ばっかり!!」とスミンにブチ切れたことで、その謎が判明したのだ。

スミンの父親とジウォンの母親が不倫関係になってお互いの家庭を捨てていたからだ。ジウォンとスミンは高校生のときに、それぞれの母親と父親が家を出てしまった。お互い似たような境遇だと分かりジウォンに近づくスミン。バスでうたた寝していたジウォンのかばんから財布を抜き取り、売店で財布を無くしたと困っているジウォンの前に現れ恩を売るのだから、当時からスミンは嘘ばかりついてきた少女だったことが分かる。ジウォンと仲良くなったものの、父親に愛されているジウォンを目の当たりにして嫉妬心がこみあげるスミン。そこからジウォンを不幸にしようとさまざまな嘘をついてきたのだ。

しかしジウォンも母親の不倫相手がスミンの父親だということを知っていた。知っていたけれどスミンを恨むことはなかったという。そんなジウォンに「いい人ぶらないで!」イライラし逆ギレするスミン。ジウォンは「あなたが幸せになれないのは自業自得」とスミンにきっぱり言うが、まさにそのとおりだと拍手を送りたくなった。高校時代から嘘ばかりついてきたスミンが、幸せになれるはずがない。いや、なってはいけない。

ジウォンが幸せになることが絶対許せないスミンは、ユラから大金をちらつかされジウォンを殺すことを決意。そこで実の父親にその役を背負わせる。お金のためとはいえ、実の娘を殺すことに賛成するジウォンの母親に背筋が凍る思いだ。ところが失敗に終わり、半狂乱になるスミン。

ジウォンをかばったジヒョクは、奇跡的に復活。ジウォンはユラとの関係を疑ったことを詫び「あなたは絶対に死なない」と愛を誓い合う。けがを理由にジウォンに甘えるジヒョクがかわいい。

もう一つの懸念事項、それはジウォンの運命を背負ったヤン課長だ。なんとしてでもヤン課長が夫に殺されるのを阻止しなくてはいけない。状況はジウォンの1度目の人生に酷似している。不倫をしている夫がいる自宅へ乗り込んでいこうとするヤン課長に「私も一緒に行く」と申し出るジウォン。

ここで驚いたのが、ヤン課長が夫の不倫の証拠を確保して姦通罪で警察に訴えていたことだ。韓国の法律を調べてみると配偶者を持つ男女が他の異性と性行為を行った場合、2年以下の懲役または罰金が科せれていたが、2015年2月に違憲とされ、姦通罪が廃止になった背景がある。ジウォンは2度目の人生を生きるために2013年に戻ったので、姦通罪が廃止される前だったのだ。ジウォンのときとは違い、警官がヤン課長の夫の不倫現場に一緒に赴いていたのだ。

しかしヤン課長の夫は、不倫相手がその場にいたにも関わらず、決定的な場面ではなかったため「おかずを持ってきてもらっただけ」と言い逃れをする。そのときの状況がジウォンがミンファンに殺されたときと全く同じだったため、ジウォンは室内にあったゴルフクラブでガラスのテーブルを叩き壊した。そして「ヤン課長に手を出したら許さない!」とすごむ。そのおかげでヤン課長は夫に突き飛ばされたものの、テーブルの角で頭を打つことなく無事だった。

なんとかヤン課長に背負わせた自分の運命をスミンに背負わせなければ…と策を練るジウォン。そこでジウォンが考え出したのが、ミンファンを誘惑して殺意をスミンに向けさせる作戦だった。目的のために渋々了承するジヒョク。

ここで筆者はモヤモヤした気分になった。スミンと同じことをすると結局はジウォンに跳ね返ってくるのではないかという不安だ。この筆者の想いが通じたのかどうかは分からないが、ジヒョクがミンファンを誘惑する女をユラに背負わせるように仕向け、ホッとする。

第14話の最後は、ジウォンとの関係復活を拒否されたミンファンが激怒し、深夜の会社でジウォンの首を絞めたところで終わった。ジヒョクの助けが入ったが、ジウォンの運命はいかに。

それにしてもユラは恐ろしいサイコパスだ。ジヒョクが「想像以上だと分かって離れるまで3年かかった」と言っていたが、なまじ財力があるのでやっかいな人物だ。お金の力をつかって徹底的にジウォンを潰そうとするが、それに唯一のってこなかったのが、ジウォンの初恋の相手、ウンホだった。「ウンホよ、信じていたよ!」と思わず叫んでしまったのは筆者だけではないだろう。

そのせいでウンホはシェフの職を失うことになったが、助け舟を出したのがジヒョクの妹、ヒヨンだ。ヒヨンはどうやらウンホに好意があるようだが、ウンホの気持ちはどうなのだろう。とにかくジウォンとジヒョク、ウンホとヒヨン、そしてヤン課長とイ室長が幸せになってくれればそれでいい。最終回まであと2話だ。

『私の夫と結婚して』あらすじ・感想(第15話~第16話)ネタバレあり

久しぶりにどハマりしたドラマ『私の夫と結婚して』が最終回を迎えた。本当にスカッとする「サイダードラマ」だった。

第14話の最後、ミンファンがジウォンの首を絞め、気を失ってしまうところで終わった。ジヒョクが駆け付けミンファンを投げ飛ばし、ジウォンは病院に運ばれるも大事に至らなかった。警察署に連行されたミンファンはジヒョクを罵るが「絶対にお前を許さない」とジヒョクは怒りに震えながらミンファンに告げる。ミンファンはU&Kを懲戒解雇され、もう一人のクズ人間、スミンは、ユラがジウォンを殺そうとした証拠を手にユラをゆすっていた。

ジウォンとジヒョクは、ミンファンとスミンを完全に倒すために最後の計画を練る。第1話でジウォンがミンファンに殺されたときと同じ状況を用意し、スミンが代わりに殺されるように仕向ける。ミンファンがユラとホテルで密会し、そこにスミンが乗り込んでいくシナリオだった。

ジウォンとミンファンが一緒にいると思い込んでホテルに乗り込んだスミンだが、相手がユラだと知ってあきれかえる。ミンファンはスミンを殺すために気絶させ、ユラが用意したペンションに運びこむ。気がついたスミンとミンファンが対決するのだが、人間の醜い部分をすべてさらけ出した見るに堪えないシーンだった。結局ミンファンがガラスのテーブルに頭を打ち付けてスミンに殺されてしまう。

ミンファンを殺したあと逃亡したスミンだが、必ず自分を殺しに姿を現すと確信するジウォン。心配するジヒョクに「絶対に逃げない」と誓い、スミンと直接対決するために、ジヒョクから柔道を習い、見事にスミンを葬ることに成功した。

もう一人の厄介者であるユラは、ジウォン殺しの首謀者として警察に突き出された。一時は金の力で逃れられるのかと思いきや、ジウォン殺しの実行犯だったスミンの父とジウォンの母が生きていたため、彼らの証言でユラは絶体絶命となる。ジヒョクの祖父からも三行半を突き付けられ、自暴自棄になったユラは自身が運転する車で事故死。ジヒョクの運命はユラが代わりに背負ったのだ。

これですべてがまるくおさまると思ったが、どんでん返しが好きな韓国ドラマなので、何が起こるか分からない。最後までドキドキしながら見届けたが、ジウォンとジヒョクは無事に結婚し、ヤン課長はイ室長の力でクズ夫と離婚が成立(イ室長が弁護士だったのは驚きだ)し手術も大成功、ウンホとヒヨンもカップルになり八方丸く収まった。

2023年4月12日は、ジウォンの1度目の人生では悲劇的な日になったが、今回の人生ではジヒョクと結婚し(結婚式のシーンは圧巻!美しいジウォンとジヒョクに注目)双子の男の子ともう一人の赤ちゃんに恵まれ、幸せな生活を送っていた。財団を設立して人生のやり直しをしたいと望む人を助ける活動をするなどU&Kのイメージは向上し、ビジネス面でもジヒョクの良き理解者になっているようだ。

「2023年4月12日を違う日にしてくれてありがとう」というジヒョクに笑顔で答えるジウォン。諦めることなく運命に向き合って、自分を変えていった勇敢な2人が幸せになったのは、本当に良かったと思う。最終話の後半は、2人の2度目の人生で迎える2023年4月12日までを丁寧に描いて大変満足のいくものだったが、ぜいたくを言うと、ヤン課長とイ室長、ウンホとヒヨンがどうなったかも描いてほしかった。特にヒヨンは、ジウォンたちの子ども(ヒヨンにとっては甥っ子)と一緒に楽しく遊んでいる姿が見られたが、ウンホの姿がなかった。ヒヨンが抱っこしていた赤ちゃんは恐らくジウォンとジヒョクの子だろうが、ヒヨンとウンホの子どもであってほしい…と思ってしまった。

そして最後ぐらいはミンファンとスミンのこともほめておこう。クズキャラをここまで上手く演じたミンファン役のイ・イギョンとスミン役のソン・ハユンは、間違いなくこのドラマの功労者だろう。正月に観た映画『宝くじの不時着 1等宝くじが飛んできました』で、コミカルな演技を見せていたイ・イギョンだったが、今回は悪役といえどコミカルさも併せ持った、何とも言えないクズ野郎だった。

ソン・ハユンは、表情の一つひとつが本当に憎たらしく、今後一切良い人の役は演じられないのでは…と心配してしまうほどだった。華のある人なので、今度はぜひ違うキャラクターを演じてほしい。

そしてやはりジウォン役のパク・ミニョンとジヒョク役のナ・イヌは素晴らしかった。1度目の人生で我慢してばかりだったジウォンが華麗に変身し、スミンに対して啖呵をきるパク・ミニョンの演技は絶品。そして一途にジウォンを想い、支えるジヒョクを演じるナ・イヌのジェントルマンぶりの沼にハマった人は筆者だけではないだろう。

『私の夫と結婚して』ロスにしばらく陥りそうだ。

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出演:パク・ミニョン、ナ・イヌ、イ・イギョン、ソン・ハユン、イ・ギグァン
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この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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