眞嶋秀斗、前田隆太朗出演 ミュージカル『ざんねんないきもの事典~いきものたちの逆襲~』初日公演観劇レポート

ミュージカル『ざんねんないきもの事典~いきものたちの逆襲~』

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2022年8月18日(木)ミュージカル『ざんねんないきもの事典~いきものたちの逆襲~』が開幕した。

本作は、児童書として人気の『ざんねんないきもの事典』をベースに面白くてためになる″ざんねん系おもタメミュージカル“として誕生。出演は眞嶋秀斗、前田隆太朗、坪倉康晴、田崎礼奈、矢島舞美、加藤啓、野口かおる、小川菜摘の8人。登場するさまざまな「ざんねんないきもの」たちを演じていく。

しゅうた(眞嶋秀斗)は、ちょっとドジでいつもお母さん(小川菜摘)に小言をいわれているちょっと残念な小学4年生だが、いろいろな動物に詳しいというちょっとマニアックな「特技」があった…。(以下、一部ネタバレあり)

目次

ウォンバットを演じる野口かおるに爆笑

小学生のしゅうたが、ざんねんないきものたちを次々に紹介していく形式で物語が進んでいく。正面のスクリーンに動物たちの特徴が映し出され、思わず「へ~~」とつぶやいてしまうほど、多種多様ないきものが登場する。それを説明していくしゅうた役の眞嶋は、さぞかしセリフを覚えるのが大変だったことだろう。

本公演では、キャスト8人が人間の役をやりつつも、次々にざんねんないきものたちを演じていくのが見どころの一つ。それぞれの動物の特徴を活かした、ちょっと笑ってしまうような動作に会場の子どもたちも大喜びだ。

前田が演じるオオカミはちょっと怖く、坪倉が演じるキツネはナイーブな雰囲気がよく出ている。田崎が小川とともに演じるミーアキャットはかわいらしく、矢島が演じるホタルは、宝塚歌劇団の男役を思わせる凛々しさだ。加藤は「こんな生き物がいたの?」と思わずつぶやいてしまったホシバナモグラを特徴的に演じた。

中でも印象に残ったのは、野口が演じた「ウォンバット」だ。これがとにかく面白い。実際にウォンバットをかなり研究したのではないかと思わせるシーンが盛りだくさんで、しかもウォンバットの姿があんなにも似合う俳優はいないのではないかと笑いが止まらなかった。

もちろんキャストたちが演じるいきものたちはこれだけではない。どんないきものが登場するのかは、実際に劇場へ行って確かめてほしい。

アナログ感のある変身シーンに新鮮さが

公演のビジュアルでは、ざんねんないきものたちが怒り狂って襲ってくる様が描かれているが、本作の後半ではそうした「悪」の部分がむき出しになったいきものたちが登場する。

そんな危機に勇敢に立ち向かっていくのが、しゅうただ。悪と戦うため、ある方法でしゅうたは変身するのだが、なんとその変身シーンを舞台上で見せてしまうのだ。キャストが衣装の入っている段ボールを抱えて登場し、総出でしゅうたの変身シーンを手伝う。今どきの舞台にしてはなんともアナログ感があるのだが、逆にそれが新鮮で面白い。

「早く早く!」「あれ?シャツがない?」などと言いながら変身していく様を見ていると、公演ごとに思いがけないハプニングが起こりそうな予感がする。そうしたことを楽しみにしながら観劇するのも面白いかもしれない。

初日舞台挨拶では、汗だくのキャスト全員たちの笑顔が!

初日公演を終えると、初日スペシャルカーテンコールが行われた。開幕を記念し、キャスト8人が挨拶をしてくれたのだが、全員が汗びっしょりで、この舞台のハードさを物語っていた。

「とにかく早変わりが大変!」「舞台のそでは大変なことになっています」というキャストたちだが、「今の状況で無事に初日の幕が上がったことに感謝」と、嬉しそうに挨拶する姿が印象的だった。

本公演は8月28日(日)まで。大人が見ても「なるほど~」と思える楽しいミュージカルに仕上がっているので、ぜひ家族で観劇してほしい。

文・咲田真菜

ミュージカル『ざんねんないきもの事典~いきものたちの逆襲~』

■公演日程:2022年8月18日(木)~8月28日(日)
■劇場:あうるすぽっと(豊島区立舞台芸術交流センター)

■チケット料金 (全席指定・税込)
ざんねんシート:大人 9,500円  子ども 5,500円
いきものシート:大人 7,500円  子ども 3,500円
※ざんねんシートは、客席前方ブロックとなります。
※子ども券は、3歳から小学生までとなります。3歳未満は保護者1名につき1名まで膝上に限り無料。3歳未満のお子様でも座席が必要な場合は有料となります。
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
※チケットのお求め前に、必ず公演に関するご案内をご確認ください。
■公式サイト:https://zannen-stage.com/

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この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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