韓国映画『勇敢な市民』シン・ヘソンが最強の元ボクサー役で悪を叩き潰す!

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韓国で高評価の人気WEBマンガを原作とした、映画『勇敢な市民』が2025年1月17日(金)より全国公開される。

本作は、韓国で評価9.8点を記録した大人気マンガ「勇敢な市民」(LINEマンガにて配信中)を原作とした、アクション・コメディ。トラブルを避け正規雇用を勝ち取るために学園内にはびこる悪事を全て見逃してきた女性教師ソ・シミンが、学園で激しいいじめをして権力を振りかざす生徒ハン・スガンを倒すべく、猫のマスクで正体を隠しながら立ち上がる。実はシミンは元ボクシング王者にして、数々の格闘技をマスターした猛者だった…。

主演のソ・シミンを演じるのは「哲仁王后~俺がクイーン!?」(2020)、「サムダルリへようこそ」(2023)、「生まれ変わってもよろしく」(2023)、「私のへりへ~惹かれゆく愛の扉~」(2024)など、数々の人気作品に出演し、高い演技力で評価の高いシン・ヘソン。心の内には熱いものを秘めているものの、非正規教師として正規雇用を目指し、事なかれ主義で猫をかぶった女性教師、そして実際に猫のマスクをかぶった最強のファイターを演じる。

シン・ヘソン ©2023 Content Wavve Corp. ALL RIGHTS RESERVED.

学園を支配する生徒、ハン・スガンを演じるのは、「D.P.-脱走兵追跡官-」(2021)、「マスクガール」(2023)、「百人力執事~願い、かなえます~」(2022)など活躍が著しい若手実力派スター、イ・ジュニョン。本気で憎らしい気持ちを抱いてしまうほどの悪役を怪演。振り切った演技に釘付けになる。

イ・ジュニョン ©2023 Content Wavve Corp. ALL RIGHTS RESERVED.

そして、スガンの激しいいじめのターゲットになるジニョン役にパク・ジョンウ、シミンの父親をパク・ヒョックォン、シミンの上司でさまざまなサポートをしてくれる先輩教師、ジェギョンにチャ・チョンファら実力俳優陣が勢揃いした。

メガホンを取ったのは、パク・シネが主演務めるドラマ「悪魔なカノジョは裁判官」のパク・ジンピョ監督。最狂で最悪のヴィランと非正規教師の戦いは学園全体を巻き込む大バトルへと発展していく。

(以下、極力ネタバレを避けているが、気になる方は注意)

2025年がスタートして早々に、スカッとする映画が公開される。…といいつつも、物語の前半は、韓国ドラマではおなじみとなった「権力を持つ親をバックボーンに、好き勝手なことをするドラ息子」スガンの傍若無人なふるまいにウンザリした気持ちになる。年配者を敬う文化がある韓国で、スガンは生活のためにキンパを売るジニョンの祖母に嫌がらせをして暴力をふるう。それを止めようとしたジニョンをいじめのターゲットにして、見るに堪えないいじめを繰り返すのに吐き気がする。何度も助けを求めるジニョンだが、教師たちたちも手出しができずに手をこまねいているのは、情けない。

そんなスガンに支配されているムヨン高校に、非正規教師としてシミンが赴任する。オリンピックの韓国代表候補にもなった元女子ボクシングチャンピオンのシミンは、ボクシングに加えてテコンドーと合気道もたしなむ猛者。しかしそんな素振りは全くみせず、正規教師になるべく学校内では猫をかぶって笑顔を振りまいていた。

シミンを演じるシン・ヘソンは、猫をかぶったぶりっ子教師と元女子ボクシングのファイターをコントラスト豊かに演じる。

シン・ヘソン ©2023 Content Wavve Corp. ALL RIGHTS RESERVED.

シン・ヘソンは、これまでアクションシーンを演じるイメージがなかったが、本作では元ボクサーとして、華麗なアクションを披露。この人はどんな役も自分のものにしてしまうところがすごい。ただ強いだけでなく、ジニョンの祖母から毎日のようにキンパを買う心優しく、正義感のあるシミンを魅力的に演じる。

そんなシミンがスガンの傍若無人ぶりを黙って見過ごすわけがない…のだが、意外にもシミンはかなりギリギリのところまで我慢する。しかし、とうとうシミンの堪忍袋の緒が切れ、猫をかぶってぶりっ子をしていたシミンが、本当に猫のマスクをかぶって姿を隠しスガンを倒すべく立ち上がる。

スガンを演じるイ・ジュニョンは、好青年や財閥御曹司、一癖あるキャラクターなどさまざまな役を魅力的に演じる役者だが、今回もシン・ヘソンに負けず劣らず存在感を発揮。執拗ないじめを繰り返し、気に入らないことがあるとすぐにキレるスガンを憎らしく演じている。

イ・ジュニョン ©2023 Content Wavve Corp. ALL RIGHTS RESERVED.

「悪に立ち向かうヒーロー・ヒロイン」ものは、ラスボス(本作でいうとスガン)との対決まで、さまざまな小悪との戦いを挟むことが多い。しかし本作はスピーディに話が展開し、あっという間にシミンVSスガンの戦いの火ぶたが切って落とされる。ラストの2人の戦いは、かなり迫力があるので、しかと目に焼き付けてほしい。

さらに激しいいじめにあうジニョン役を演じたパク・ジョンウの切ない演技や名脇役として数々の作品に出演をするパク・ヒョックォンとチャ・チョンファの安定した演技にも注目してほしい。特にパク・ジョンウの「僕は悪くないのに、なぜこんな目に合わなければいけないのだ」という怒りと悔しさに満ちた迫真の演技には胸を打たれる人が多いだろう。

物語の途中でやりきれない思いに陥るものの、最終的にはスカッとした気分になるので、2025年最初に見る映画として、ふさわしい作品といえるだろう。シン・ヘソンの見事なボクシングシーンとイ・ジュニョンのヴィランぶりを楽しんでほしい。

文・咲田真菜

目次

韓国『勇敢な市民』概要

2025年1月17日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開

原作:キム・ジョンヒョン「勇敢な市民」 
監督:パク・ジンピョ
出演:シン・ヘソン、イ・ジュニョン、パク・ジョンウ、パク・ヒョックォン、チャ・チョンファ
2023年/韓国/112分/カラー/シネマスコープ/5.1ch/原題:용감한 시민/英題:Brave Citizen/
字幕翻訳:根本理恵 

提供:KADOKAWA Kプラス、MOVIEWALKERPRESS KOREA 
配給:KADOKAWA、KADOKAWA Kプラス
映倫区分:PG12
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HP:https://yukan-na-shimin.jp 
X:@yukannashimin #勇敢な市民


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この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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