2024年10月8日(火)すみだトリフォニーホール 大ホールにて『オリンピックコンサート2024』が開催された。
オリンピック映像とフルオーケストラが競演する唯一無二のコンサートとして人気を博している本公演。松井慶太の指揮、俳優で元オリンピアンでもある藤本隆宏のナビゲーターとともに、THE ORCHESTRA JAPANの演奏でパリ2024大会の名場面と感動をTEAM JAPAN(日本代表選手団)メダリストを迎えて振り返った。
当日の参加アスリートは以下のとおり。
陸上競技 女子やり投げ 金メダリスト 北口榛花選手
レスリング 男子フリースタイル57kg級 金メダリスト 樋口黎選手
レスリング 男子グレコローマンススタイル60kg級 金メダリスト 文田健一郎選手
レスリング 女子フリースタイル53kg級 金メダリスト 藤波朱里選手
レスリング 女子フリースタイル57kg級 金メダリスト 櫻井つぐみ選手
レスリンリング 女子フリースタイル68kg級 銅メダリスト 尾崎野乃香選手
セーリング 混合2人乗りディンキー(470級) 銀メダリスト 吉岡美帆選手
馬術 総合馬術団体 銅メダリスト 戸本一真選手
フェンシング 女子フルーレ団体 銅メダリスト 宮脇花綸選手
フェンシング 女子サーブル団体 銅メダリスト 江村美咲選手
近代五種 男子個人 銀メダリスト 佐藤大宗選手
パラリンピック水泳 男子50m平泳ぎ 金メダリスト 鈴木孝幸選手
パラリンピック水泳 女子200m個人メドレー 銅メダリスト 木下愛萊選手
第1部は「All about PARIS 2024」と題し、ポール・デュカスの舞踏詩「ラ・ペリ」よりファンファーレでスタート。続いてパリ2024大会の公式テーマ曲「パレード」が演奏された。8月から9月にかけて行われたオリンピック・パラリンピックの感動が瞬く間に蘇る。
続けてフレンチポップス・メドレーとして「オー・シャンゼリゼ」や「シェリーに口づけ」などおなじみの曲をオーケストラの演奏で堪能。ラストはパリオリンピックの開会式でセリーヌ・ディオンがエッフェル塔のステージで熱唱した「愛の賛歌」が披露された。
その後、ジョルジュ・ビゼーの「アルルの女 第1組曲より 前奏曲/鐘(カリヨン)」で、100年ぶりに開催されたパリ大会までの軌跡を映像で紹介、第1部のラストはジョージ・ガーシュウィンの「パリのアメリカ人」で、パリ2024大会のアスリートたちのパフォーマンス映像で締めた。
第2部は、困難を乗り越えてパリ2024大会に出場したTEAM JAPANの映像をアンドレ・ギャニオンの「めぐり逢い」でスタートし、続いてジョン・ウィリアムズ作曲の映画『スターウォーズ/新たなる希望(エピソード4)』より「王座の間とエンドタイトル」が披露された。テーマはチームジャパンの輝きで、たどり着いた4年に1度の最高の舞台パリ2024大会で、ベストを尽くしたチームジャパン夏の輝きを記録した映像が披露。胸が熱くなった人も多かっただろう。
2曲の演奏が終わったところで、ナビゲーターの藤本が、ゲストアスリートたちを舞台上に招き一人ずつ話を聞いていった。また来場していた中学生からアスリートへ質問がなされるなど、和気あいあいとした雰囲気で進められた。以下、それぞれのやり取りを紹介しよう。
藤本:まずはご自身にとってどんな大会だったか、お話いただけますでしょうか。たくさんお話を聞きたいんですけど、時間がなくてお一人1分ほどとなりますが、北口榛花選手から一言お願いいたします。
北口選手:陸上やり投げの北口榛花です。ご声援ありがとうございました。 私自身、今シーズンあまり調子が良くなくて、でも周りの皆さんはやはり金メダルだろうと言ってくださることが多かったんですが、試合当日まで本当に不安でしょうがなかったのです。最後の最後まで自分を信じ抜くことができたからこそ取れた金メダルだと思っています。これからも自分をもっと信じていいんだなと思えた大会でした。
藤本:今後の目標などありますでしょうか?
北口選手:来年、東京で世界陸上がありますので、日本の皆さんの前で、いい投てきをしてまた金メダルを取れるように頑張ります。
藤本:続いて、レスリング、樋口黎選手、お願いします。
樋口選手;たくさんの応援をありがとうございました。僕は試合前の減量の段階でたくさん失敗してきたので周りをひやひやさせましたが、無事に金メダルを取ることができて少しほっとしています。
藤本:リオでは銀メダルをとり東京ではオリンピックに出場できませんでしたが、パリでは金メダルを取られました。どういう気持ちでしたか?
樋口選手:たくさん失敗して試合にも負けて、いろんな挫折を味わってきました。そこから立ち上がる姿、くじけたところから立ち上がって一歩踏み出す勇気をスポーツの力を通じて社会に伝え、社会に貢献できればと思っていました。誰か一人の役にでも立てばいいなと思っていたので、一生懸命頑張りました。
藤本:続いては、文田健一郎選手お願いします。
文田選手:東京オリンピックに続いて2度目の出場でしたが、東京オリンピックでは決勝で敗れてほんと悔しい銀メダルを味わいました。もう二度とこんな悔しい思いをしたくないと思い、 3年間パリに向けて準備をしてきて、念願叶って金メダルを獲得できて、本当に嬉しいし、ほっとしています。応援ありがとうございました。
藤本:今後の目標などを教えてください。
文田選手:もう1回しっかり体をつくって、強いレスラーをさらに目指していけたらと思います。
藤本:続きまして、藤波朱里選手お願いします。
藤波選手:私は初めてのオリンピックでしたが、小さい時からオリンピックでの優勝を目標にしてきました。憧れの舞台で金メダルをとることができて本当に嬉しかったです。たくさんの応援ありがとうございました。
藤本:勝ち続けるために、どう試合に臨んでいらっしゃるのでしょうか?
藤波選手:プレッシャーに打ち勝って、これからも勝ち続けていきたいなと思っています。
藤本:続きまして、櫻井つぐみ選手お願いします。
櫻井選手:昔からオリンピックで優勝するという夢を持ってレスリングをやっていました。そのオリンピックで優勝することができて、小さい頃からの夢を叶えることができたとい夢のような現実のような想いで今います。 本当にたくさんの方に応援していただきありがとうございました。
藤本:櫻井さんはあいみょんさんが好きなんですよね? 私も大好きですが、今日のコンサートはいかがでしたか?
櫻井選手:初めてこのような音楽を聴いたんですけど、オリンピックの映像とともに聴くことができて、胸が熱くなっています。
藤本:続きまして、尾崎野乃香選手お願いします。
尾崎選手:私は10カ月間で6キロ体重を増やし、68kg級でオリンピックを目指しました。オリンピックは楽しい舞台で、素晴らしくて、もう一度目指したいと思える場所だったと思います。体重を増やしたり、筋肉を増やしたり、オリンピックのためにたくさん頑張ってきたんですけど、その思いが報われて本当に幸せな気持ちになりました。ありがとうございます。
藤本:今後の階級はもうすでに決めていらっしゃるんですか。
尾崎選手:まだ決めてないです。
藤本:今後の目標などありましたらお願いします。
尾崎選手: 世界一です!!
藤本:続きまして、セーリング吉岡美帆選手お願いします。
吉岡選手:私は3回目のオリンピックで、 今回金メダルを獲得することができて、 達成感と嬉しさで満ち溢れています。フィニッシュした直後はなかなか実感することができなかったのですが、この銀メダルを首にかけてもらったときに重みを感じて、今までの努力が詰まっていると実感できました。 また、セーリングは1週間行われたので、 最後まで気持ちを保つのが大変だったんですけど、たくさんの方が応援してくれたおかげで最後まで全力で戦い抜くことができました。応援ありがとうございました。
藤本:フランスでの大会は、結構頻繁にあるものなのですか。
吉岡選手:パリではなくマルセイユでよく行われます。
藤本:セーリングはマルセイユで行われましたが、パリとはちょっと違いましたか?どういう雰囲気で試合が行われたんですか。
吉岡選手:マルセイユもですが、フランスでセーリングは盛んなスポーツで、たくさんの方が応援にきてくれて、 すごく盛り上がっていました。
藤本:今後の目標をお願いします。
吉岡選手:第一戦からは退こうと思っているんですが、セーリングという素晴らしいスポーツを日本の方たちに知ってもらうために、もっともっと広めていけたらなと思っています。
藤本:続きまして、馬術の戸本一真選手お願いします。
戸本選手:我々総合馬術チームは、パリの結果で、「初老ジャパン」と言われました。私自身は、まだ41歳でして、最初は「初老ジャパン」の名前どうかなと思っていたんですが、パリの選手村で食堂に行けば10代の体操選手が横でご飯を食べ、今日このような素敵なコンサートに呼んでいただき登壇すれば、いつのまにか最年長…。もう受け入れるしかないのかなと思っております。(会場で笑い)今日このような素敵な場所に呼んでいただいたのは、ともに闘ってくれたスタッフや応援してくださった皆さまと、パートナーの馬がここに連れてきてくれたんだと強く感じています。本当にありがとうございました。
藤本:今後の目標をお聞かせください。
戸本選手:まだ僕は若いので(笑)、次の大会目指して、もっと上手になれるように練習したいと思います。
藤本:続きまして、宮脇花綸選手お願いします。
宮脇選手:私にとってパリの大会は、確実にステップアップできた大会だという印象です。リオ、東京と2度落選してしまって、今回初めての出場、初めてのメダルということで、確実にステップアップできました。一方で、次の4年後は金メダルという新しいモチベーションもしっかりともつことができました。一歩ずつ上に上に進んでいけたらいいなと思っております。今後とも応援よろしくお願いいたします。
藤本:リオ、東京は出場できず、今回メダルを獲得されましたが、どのようにモチベーションを保ってずっと練習をされていたのでしょうか。
宮脇選手:何も成し遂げていないというのがとても悔しかったので、このままじゃ終われないという気持ちがとても強かったです。
藤本:続きましては、江村美咲選手お願いいたします。
江村選手:今回のパリオリンピックは、苦しくて逃げ出したくて、でもこんなに安心できてオリンピックでしか味わえない感情だったと思いました。フランスはフェンシングの発祥の地の一つでもあり、その中でグランパレという歴史的で綺麗な建物で戦えました。ボランティアの皆さんや会場設置をしてくださったたくさんの方々のおかげで、一生忘れられない大会になったと思います。応援ありがとうございました。
藤本:(日本選手団の)旗手のプレッシャーとかはあったでしょうか。
江村選手:自分としてはあまり意識してないつもりではあったんですけど、 終わってみて、 いろいろ背負っていたのかなとは思いました。
藤本:旗手、ありがとうございました。お疲れ様でした! 続きまして、近代五種、 佐藤大宗選手お願いします。
佐藤選手:近代五種競技は、日本ではマイナーすぎて知らない人も多いんですが、このメダルを取ったことによって、 少しは知っていただけたのかと思っています。そして、近代五種競技 112年という歴史の中で、 まだ日本人が入賞、 そしてメダルを獲得したことのない競技でした。そこで、私は東京オリンピックでは近代五種の役員をやっていてとても悔しい思いをしたので、 そこから3年間、 死ぬ気で努力してきました。それを支えてくれた監督、コーチ、そして皆さんの熱い応援、サポートのおかげで、 この日本人初のメダルを獲得することができました。本当に皆様一人一人に、 心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
藤本:ご存じない方もいらっしゃるかもしれないので、 5つの競技を説明いただいてもよろしいでしょうか。
佐藤選手:近代五種競技は5つ競技があります。 障害馬術、 フェンシング、水泳、 陸上、射撃、 陸上と射撃は、ランニングと射撃を組み合わせた「レーザーラン」という種目です。その5種目を90分間で戦います。キングオブスポーツと呼ばれていますので、 皆さん、今日帰るときには、 頭の片隅に入れて帰ってください。ありがとうございました。
藤本:続きましては、パラリンピック水泳、50m平泳ぎ金メダリスト、鈴木孝幸選手お願いします。
鈴木選手:皆さん、パラリンピックを応援していただけましたでしょうか?(会場で拍手がおきる)2大会連続で金メダルを獲得することができました。東京大会は無観客でしたが、やはり有観客でレースができたことをすごく幸せに感じましたし、またその中で金メダルを取れて 「君が代」を聞けたことをすごく幸せに感じていました。ありがとうございました。
藤本:私は彼が高校生の時から知っているのですが、まだ続けるんだよね?
鈴木選手:もう少し考えたいなと思っているんですけれども、皆さんにそういう風に言っていただけるので、それも加味して考えていきたいと思っています。
藤本:続きまして、女子200メートル個人メドレー、木下あいら選手、お願いします。
木下選手:目標にしていたところには届かなかったのですが、日本では感じることのできないような声援の中で泳げたことなど、いろいろ含めて次に繋がるいい経験になったと思います。応援ありがとうございました。
藤本:今後の予定は、 何かありますでしょうか。
木下選手:もちろん4年後の金メダルを目指していきますが、まずは来年の世界選手権で自己ベストを更新して、金メダルを取れるように頑張りたいです。
藤本:ここからは、子どもたちから寄せられた質問コーナーです。パリ2024年大会のチームジャパンのコンセプトは、「一歩、踏み出す勇気を」。たくさんの小中学生が集まり、勇気を届けてくれたと思います。今日の会場にも小中学生の姿があります。実は事前にメダリストに聞きたいことということで 質問を受け付けました。これから皆さんにお答えいただきたいと思います。壮行会でチームジャパンを送ってくれた東京都北区立稲付中学校の皆さんも今日会場に来てくださっています。稲付中学校の皆さん、直接質問をお願いします。
中学3年生:アスリートとしての 最終目標は何ですか?
藤本:では 藤波選手、お願いします。
藤波選手:質問ありがとうございます。マットに上がって戦うのは一人なんですけど、マットに上がるまでにたくさんの人のサポートがあります。そういった人たちに勇気や元気、夢を与えていけるような、そして日本も元気にできるようなアスリートになれるようにこれからも頑張っていきたいと思っています。
中学生3年生:オリンピックに出場してみてどんなことを感じましたか?
藤本:北口選手、お願いします。
北口選手:質問ありがとうございます。東京の時に感じたことは、やはり他の世界大会に比べて選手の気迫が違うなと思いました。みんな人生をかけてこの4年に一度のオリンピックに準備してきているんだと感じました。でも今回のパリのオリンピックでは、その気迫というよりは、会場全体もそうですし 選手自身もどちらかというと楽しんでいるイメージの方が強かったです。
藤本:せっかくですので、尾崎選手も一言いただけますか。オリンピックに出場してみて感じたことは何ですか?
尾崎選手:私たちレスリングのアリーナは 700人の観客が入れる会場で、7000人みっちりと観客が入っていました。大きな音の音楽で盛り上げてくれる雰囲気があり、出場している選手たちがエンターテイナーのような、そんな雰囲気で試合ができました。世界選手権や日本で開催される大会ではそんな雰囲気はなくて、初めてこのような場所で試合をすることができてすごく楽しかったですし、オリンピックってこんなに盛り上がってるんだと思いました。また選手村の中では、いろんな国の選手と交流もできますし、オリンピックって想像していた以上にすごい場所だったなと思いました。
中学3年生:僕はモテたくて野球をやっていますが(会場爆笑)、アスリートのみなさんはどんな気持ちで競技をしていますか?
藤本:ここはやっぱり初老ジャパンの戸本選手お願いします。(笑)
戸本選手: もちろんモテるためにやっていました(笑)。本当は違うんですけど(笑)。僕は馬という動物に上手く乗れるようになりたいというのが、選手としての最大の目標で、それに向けて練習してます。おそらくここにいるみんなが、モテたいという気持ちもあると思うんですけど(笑)、モテたいという気持ちより、自分がやってるスポーツが上手くなりたいんだという気持ちでやっていると思います。
野球をやっているんですよね?例えば(ドジャースの)大谷選手はモテたくて野球やってるわけじゃないんだと思います。練習して野球が上手くなること、勝つとか負けるよりも、スポーツが上手な選手になって、結果的にモテるのがいいんじゃないかと思います。
藤本:ちょっと目が合ったので、宮脇選手もお答えいただけますでしょうか?
宮脇選手:最初は自分のために始めました。何よりもまず強くなりたい、勝ちたいということで、誰かが言ったからとか誰かのためにとかじゃなくて、自分のために始めました。今ももちろんその気持ちもあるんですけども、もう一つは自分が何か頑張ることによって、誰かに感動や勇気を与えられることに心を動かされました。それこそオリンピックのような大きな舞台ではそういうことが体現できるので、自分のためにというのにプラスして、次第に他の人に何か少しでも伝わればいいなという思いをもって競技をするようになりました。
藤本:事前に小学生に質問を募集した中から2ついただいております。私の方から質問させていただきます。今日2階席のほうにいらっしゃっているというお話を聞いております。質問です。何回やってもできないとき、諦めたくなったときはどうしますか? という質問です。では、鈴木選手お願いします。
鈴木選手: まずできないのはなぜかという理由をしっかりと追究して、代わりにできることはないのかとか、そういったことを考えていただければなと思います。僕も障害があるので、やりたいことがやれないことがあるんですけれども、できることとできないことをしっかりと分けた上で、何かサポートをしてもらえたときには、実はこれはできないけど、似たようなことはできるとか、代わりにできるものを探すとか、そういったことを考えて常にトレーニングをしています。それが生きていると思うので、 もしよかったら参考にしていただけたらと思います。
藤本:吹奏楽でフルートをされている中学1年生の方からの質問です。今日は2列目に座っていらっしゃいますね。「私は運動神経が良くなりたいです。どうやったら良くなると思いますか? 例えば、皆さんは中学の時から1日の練習時間が多かったからうまくなったのでしょうか?」ということなんですけれども、吉岡選手お願いします。
吉岡選手:私はこの競技を高校生から始めたんですけれども、決して運動神経がいいわけではありません。ただヨットで強くなりたいという気持ちが強くて、強くなるために必要なことを常に自分で考えてルマを自分で設定して、継続して頑張ってきました。運動神経がよくなるために自分に何が必要かなというのを考えて、自分でノルマを設定して諦めずに最後まで継続して頑張ることが大事なことかなと思います。
藤本:では目が合ったので樋口選手、最後に面白くしめてください!(笑)
樋口選手:運動神経?
藤本: そうですね。運動神経がよくないんですけど、どうやったらよくなりますか? 練習したらうまくなるのかという質問です。
樋口選手:運動神経もいろいろありますけど、何をやりたいのかによりますね。100メートルを速くなりたいのか、北口選手のようにやりを遠くに飛ばしたいのか、僕らのようにレスリングをしたいのかで変わってきます。そのやりたいことを一生懸命やると自然と比例して上手くなっていくので、ぜひレスリングでどうでしょう!
藤本:そうですね、吹奏楽部ですけどね(笑)
樋口選手:レスリングを何かの機会にやりたくなったら、いつでもお待ちしておりますので、来てください(笑)。
藤本:最後にチームジャパンの旗手を務められた江村選手、これからの子どもたちへメッセージを送ってください。
江村選手:私もまだまだ未熟で、皆さんに何かアドバイスできるほど偉くないですが、自分に言い聞かせるつもりで喋らせていただきます。
一番言いたいのは、「一生懸命を楽しんでください」ということです。それはスポーツに限らず、フルートもそうですしお仕事もそうですし、学校でやっていることでもそうです。もちろん苦しい練習や辛い経験があると思いますし、苦しい練習を楽しくやるのはすごく難しいと思います。でも一生懸命やっているということを楽しむと、 同じことをやるにしても質も上がるし、 どうせ同じことをやるなら楽しんでやったほうがいいです。
一生懸命やるからこそ成長でき学びがあります。ただやっているだけだとすごくもったいないと思うので、 皆さんぜひ今やっていることを 一生懸命を楽しんでもらえたらいいなと思います。今日はありがとうございました。
メダリストトークが終わると、映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』で知られるジョン・ウィリアムズの「レイダース・マーチ」の演奏が行われ、フィナーレは、ボーカリストとして牧野元美(ソプラノ)、今井実希(ソプラノ)、新堂由暁(テノール)、菅原洋平(バリトン)が登場し、オリンピック讃歌を高らかに歌い上げ、大盛況で公演は終了した。
文・取材:咲田真菜
編集・取材:彩川結稀
写真は「オリンピックコンサート2024」より
オリンピックコンサート2024 公演概要(公演終了)
2024年10月8日(火)18:30開演(17:30開場)
すみだトリフォニーホール 大ホール(東京都墨田区)
S席6,800円/A席5,200円/B席3,500円(全席指定・税込)
指揮:松井 慶太
ナビゲーター:藤本 隆宏
オーケストラ:THE ORCHESTRA JAPAN
ヴォーカル・アンサンブル:二期会所属歌手
ソプラノ:牧野 元美
ソプラノ:今井 実希
テノール:新堂 由暁
バリトン:菅原 洋平