韓国の国民的俳優ユ・ヘジンが初めて挑むラブストーリー　映画『マイ・スイート・ハニー』いよいよ本日公開

2024年5月3日

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2024年5月3日（金）映画『マイ・スイート・ハニー』が全国ロードショーされる。

本作は、仕事中毒の製菓会社研究員チャ・チホ（45歳）が、明るく何事にもポジティブなシングルマザー、イ・イルヨン（41歳）と出会ったことで初めて恋を知る物語。ヒョンビンが主演を務めた『コンフィデンシャル:国際共助捜査』で、コミカルなベテラン刑事役を演じたユ・ヘジンが、初めてラブストーリーに挑む。お相手となるイ・イルヨンを演じるのは、『再婚ゲーム』のキム・ヒソン。『エクストリーム・ジョブ』を監督したイ・ビョンホンが脚本を担当し、『無垢なる証人』のイ・ハンが監督を務める。

この記事では、一足先に本作を視聴した筆者が、ユ・ヘジンとキム・ヒソンの魅力について述べたいと思う。物語の内容に若干触れる場合があるので、ご了承いただきたい。

ユ・ヘジンが演じるチホは優秀な研究員だが、決まった日課から1分1秒外れることがなく、会社と家を往復するだけの風変わりな人物。他人とうまくコミュニケーションが取れず、人を見るとき、斜に構える癖があるので「睨むな！」と絡まれることもしばしばだ。そんな純粋で真っすぐなチホをユ・ヘジンは面白おかしく演じている。

チホにはギャンブル好きの兄がいて、兄の借金を肩代わりすることになったのだが、そこで貸金業者の督促の仕事をしているイルヨンと出会う。出会った当初、チホはイルヨンに興味を示さなかったが、シングルマザーなのに、明るく仕事をする彼女に惹かれていく。

昨今は『再婚ゲーム』のようにシリアスな役を演じていたキム・ヒソンだが、今回は借金を滞納している人への督促電話という厳しい仕事にもかかわらず「仕事ができているから幸せです」と言える前向きでよく笑う、明るい女性を演じている。しかも上司からのセクハラ被害にあっても、コテンパンにやっつけてしまう腕っぷしの強さも持ち合わせており、なかなかたくましい。

そんな2人が出会って一緒に食事をする、いわゆる「食友」になった。製菓会社の研究員らしく、日々の食事をお菓子で済ませていたため、栄養失調となってしまったチホを心配したイルヨンが一緒に夕食を食べるのを提案したのだ。食事をしながら他愛もない話やギャグ話をするうちに、2人の距離はどんどん縮まる。

イルヨンが自宅で夕食をごちそうしてくれるお礼に、チホはイルヨンに車の運転を教える。心優しく穏やかなチホにイルヨンは癒されるようになり、とうとう2人は海へデートに行くことになる。

恋愛経験のないチホが、不器用ながらもイルヨンを楽しませようと頑張るところがとにかく微笑ましい。そしてイルヨンもそんなチホにどんどん惹かれていく。最初筆者は「ユ・ヘジンがラブストーリーって、どういうこと？？」とピンとこなかったが、なかなかよく似合うではないか。そして決してイケメンではないチホを好きになるイルヨンは見る目が高い。

チホは初めての恋心に戸惑うばかり。「胸が痛い」「胸がどきどきする」と行きつけの薬局の薬剤師に訴える姿は、申し訳ないけれどちょっと笑ってしまう。薬剤師役は、ドラマ『ザ・グローリー〜輝かしき復讐〜』でキーパーソンを演じた名バイプレーヤーなので、ぜひ注目してほしい。

しかし2人には、越えなければいけない壁があった。チホにはシングルマザーとの交際を反対する兄・ソクホがいる。そしてイルヨンには難しい年ごろの一人娘がいる。案の定、2人から交際を猛反対されたため、お互いに家族を守るために「もう会わない」ことを決意する。チホは会社も辞めてしまい、どんどん元気がなくなっていくが、あることをきっかけにイルヨンへの想いに改めて気付き、素直な気持ちを口にした。それを聞いたイルヨンが取った行動は…。

なんというか、大人のラブストーリーがこんなに爽やかでいいのだろうかと思ってしまうほど、純粋な2人にニヤけてしまう。それほどユ・ヘジンが演じるチホとイルヨンを演じるキム・ヒソンが魅力的なのだ。何年も恋をしていない人、そして忘れかけていた夫や妻、恋人に対する想いを忘れかけている人は、それを思い出すため、ぜひ本作を劇場で観てほしい。

そしてもう一つ、チホが何かと相談に行く薬局の薬剤師以外にも、まさかのイケメン俳優がイルヨンの元夫役で登場しダメ男ぶりを炸裂させているなど、大物俳優がカメオ出演している点にも注目してほしい。

文・咲田真菜