2022年8月31日(水)19時から吉本新喜劇チャンネルにて、『吉本新喜劇座員総選挙』の結果発表イベントが開催された。
ここ数年、筆者の中で静かな「吉本新喜劇ブーム」が起こっている。幼い頃、土曜日に半ドンで学校から帰ってくるとテレビで『吉本新喜劇』が放送されていたが、当時は「同じようなギャグをやってるけど、何が面白いんだろう??」と思っていた。
ところが最近、吉本新喜劇の皆さんの舞台役者としてのスキルの高さに気付き、やみつきになってしまった。東京ではテレビ神奈川(TVK)で、毎週月曜日20時から放送されているので、録画をして観るほどの気合いが入っている。(ちなみに19時半から放送されている『吉本新喜劇NEXT~小藪千豊には怒られたくない~』もおススメだ)
そこで、今回の総選挙にとても注目していた。総選挙で選ばれた上位30名は、10月10日(月)になんばグランド花月で開催される『吉本新喜劇まつり』で、新喜劇を披露する。
総選挙のルールは
- 1度につき3名の座員を選び投票
- 投票期間は2022年6月29日(水)~8月23日(火)23:59まで
- 投票期間中は毎日1回投票可能
- 当日参加可能な座員が対象
そして結果は下記のとおりとなった。
https://www.yoshimoto.co.jp/shinkigeki/sousenkyo/ranking.html
中間発表から大きな変動はなかったのかな…と思いつつも、女性陣の躍進に驚いた。トップ10に入った小寺真理、島田珠代、山田花子、酒井藍はいずれも「なるほど~」と納得できる顔触れ。個人的には同世代の珠代ねーさんが大好きで、6位と健闘してくれたのがうれしかった。藍ちゃんは最年少座長を務めるだけあって、さすがのトップ10入り。藍ちゃんは演技力がめちゃくちゃ高いと思っているので、今後ますます楽しみだ。
そして10位に入った千葉公平にも驚いた。最近関東で放送される新喜劇の多くに出演していて、唯一(…だと思うのだが)関東弁で新喜劇に出演している座員だ。入団して2年半なのにトップ10入りするのは、なかなかすごいことなのではないだろうか。関東弁で話す人が新喜劇ってどうなのよ…と最初は思っていたが、これがなかなか面白く、さらにこの人も演技力が高い。ボケるタイミングも絶妙なのだ。
そして本日開催が発表された『関西演劇祭 2022』に、16位に入っている吉田裕率いる「劇団なんば千日前」が出場することが分かった。こういう劇団もやっているのか…と新喜劇の座員は舞台役者なんだなと改めて実感。ちなみに15位の鮫島幸恵も「劇団なんば千日前」のメンバーとのことだ。
今回の総選挙はSNSで投票するしくみだったので、若手座員に優位なのでは…と言われていた。事実若手が多くランクインしているが、そんな中で池乃めだか師匠が23位に入っているのはさすがだ。師匠は「30位内に入ったら身長を180センチにする」という公約を掲げていたようだが、入るわけないと思っていたから…とのこと。この勢いで個人的には島田一の介師匠にも頑張ってもらいたかった。
そして、3位のすっちー、2位の辻本茂雄をおさえ、栄えある1位に輝いたのはアキ。中間発表で1位を獲得して、そのままキープした。どうやら40代~50代の女性から圧倒的な支持があったようだ。(筆者も投票いたしました!)この人の演じるキャラクターは、気持ち悪いんだけれどなぜか憎めない。何よりスタイルが良くてたまにキレのあるダンスを披露するところが、ミュージカル好きの筆者に響いている。
新喜劇好きとしては、座員にランクをつけるのはどうなのかな…と思ったりもしたが、寛平GMが「これからの吉本新喜劇を盛り上げるため。30位に入らなかった座員も腐らずにがんばれ!」とエールを送っていた。実際30位に入らなかった今別府直之は、司会者とともに本イベントをとても盛り上げていて、筆者の中で株が急上昇している。
発表された30人で披露される吉本新喜劇は、さぞかしすごいものになるだろう。配信もされるようなので、劇場へ行けない人もぜひこの機会に吉本新喜劇に親しんでみてはいかがだろうか。
文・咲田真菜