韓国ドラマ『再婚ゲーム』 キム・ヒソンVSチョン・ユジン 火花をちらす女同士の戦い

Remarriage & Desires Kim Hee-seon as Seo Hye-seung in Remarriage & Desires. Cr. Studio DAUN/Netflix © 2021

Google

2022年7月15日からNetflixで配信中の韓国ドラマ『再婚ゲーム』。

あらすじ

会社役員を務める夫と優秀な娘と3人で幸せに暮らしていたソ・ヘスン(キム・ヒソン)が、ある日突然夫から離婚を切り出される。夫のナムシク(クォン・ヒョク)は、会社の同僚で不倫相手の弁護士、チン・ユヒ(チョン・ユジン)に心を奪われ、家を出て行ってしまった。思いがけない事態にヘスンは狼狽するのだが、心が離れてしまった夫とやっていけないと悟り、離婚を承諾。

ところが、ユヒは最初からナムシクと結婚する気はなく、自身が働いた不正行為のすべてをナムシクに押し付けた。絶望の淵に追いやられたナムシクは、自殺をしてしまう。

ナムシクの遺書から真実を知ったヘスンは、ユヒに復讐することを誓う…。

(以下、ネタバレあり)

欲望にまみれた人間模様

ソ・ヘスン役:キム・ヒソンRemarriage & Desires Kim Hee-seon as Seo Hye-seung in Remarriage & Desires. Cr. Studio DAUN/Netflix © 2021

とにかく疲れるドラマだ。元気がない人には絶対におすすめできない。ただ、見始めてしまったら止められないのもこのドラマの特徴だといえる。人間の浅ましさ、女性のしたたかさや底意地の悪さを徹底的に見せられ、ついつい物語のその先が気になってしまうのだ。

主人公のヘスンは、幸せな結婚生活から一転、どん底に突き落とされるのだが、娘を育てるために塾講師として奮闘している。母親が無理やり結婚紹介所「レックス」に申し込みをしたことから、運命の歯車がまわり始める。そこで夫を自殺に追いやったチン・ユヒと再会してしまったからだ。ここからヘスンの復讐劇が始まる。

恐ろしきは女の底知れぬ欲望

チン・ユヒ役:チョン・ユジンRemarriage & Desires Jung Eugene as Jin Yoo-hui in Remarraige & Desires. Cr. Studio DAUN/Netflix © 2021

弁護士のユヒは、頭脳明晰、容姿端麗、その美しさで裁判長を惑わせてしまうといわれている悪女だ。富と名声を得ようと必死になり、超富裕層との結婚を狙ってレックスに入会した。夫を自殺に追いやるという悪事を働いた女が、幸せな結婚をするなんて許せないとヘスンは憤る。そんなヘスンに「私を怒らせるとただではすまない」とヤクザのようなせりふを吐くユヒ。この二人の対決を見ているだけで、背筋が寒くなる。

そして彼女たちをもてあそぶレックスの代表、チェ・ユソン(チャ・ジヨン)も曲者だ。

チェ・ユソン役:チャ・ジヨンRemarriage & Desires Cha Ji-yeon as Choi Yoo-sun in Remarriage & Desires. Cr. Studio DAUN/Netflix © 2021

「結婚はビジネス」と言い放ち、欲にまみれてレックスに集った男女をもてあそぶ。何を考えているのか分からない不気味な雰囲気が、ヘスンVSユヒの女の闘いをより一層複雑なものにさせる。

ソ・ヘスン役:キム・ヒソンRemarriage & Desires Kim Hee-seon as Seo Hye-seung in Remarriage & Desires. Cr. Studio DAUN/Netflix © 2022

最終的にヘスンはユジンに対して復讐を果たすことができるのだが、そこに至るまでは、いくつもの荒波を乗り越えなければならなかった。

そんなヘスンに寄り添ったのは、大学時代に交際していた元恋人で大学教授のチャ・ソクジン(パク・フン)。そしてレックスを通じて知り合った、飛ぶ鳥を落とす勢いの会社社長、イ・ヒョヌク(イ・ヒョンジュ)。二人の魅力的な男性が、ヘスンの復讐を成功させるのに重要な役割を担ったといえるだろう。

登場人物が多く、さまざまな人間関係が絡み合っている本作。8話では片づけられないほど、内容が盛りだくさんだと感じた。実際に「あの人はどうなったのだろう?」と決着がついていない話もある。

最後、レックスを閉めようとするユソンのもとに、一人の若い男性(パク・ジフン)が入会を希望してやってくる。この物語の第二章を予感させるエンディングだったので、回収されなかった話の数々には、続きがあるのでは…と期待している。

文・咲田真菜

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

目次