『オリンピックコンサート2026』ミラノ・コルティナ2026冬季大会を壮大なオーケストラの演奏で振り返る

Google

2026年7月10日(金)、東京芸術劇場コンサートホールにて『オリンピックコンサート2026』が開催された。

本公演は、オリンピックの感動的な映像と、フルオーケストラの生演奏が融合する唯一無二のコンサート。演奏はTHE ORCHESTRA JAPAN辻博之の指揮で行われた。

ⒸJOC

今回は、ミラノ・コルティナ2026冬季大会での活躍も記憶に新しいTEAM JAPANのアスリートたちが登壇し、ナビゲーターでオリンピアンでもある俳優の藤本隆宏と共に舞台を盛り上げた。

ⒸJOC

『オリンピックコンサート2026』のテーマは「白銀のハーモニー、つなごう輝きを。」ミラノ・コルティナ2026冬季大会をはじめとした、これまでのオリンピックが紡いできた挑戦の物語が、感動的な映像と壮大なシンフォニーでよみがえった。「アルモニアの輝き」と題した第1部は、ミラノ・コルティナ2026冬季大会におけるさまざまな映像が、以下の曲にのせて披露された。まだまだ記憶に新しい感動のシーンに思わず筆者は涙ぐんでしまった。

第一部【曲目】
1.結晶―シンフォニックバージョン(Taku Takahashi(m-flo))
2,Milano Cortina 2026 メモリアル・メドレー(ジャコモ・プッチーニほか)
3.ヨハネスブルグ祝祭序曲(ウィリアム・ウォルトン)
4,On Earth As It Is in Heaven(エンニオ・モリコーネ)
5,江~姫たちの戦国~(メインテーマ) (吉俣良)
6,ネバーランドへの飛行≪映画『フック』より≫(ジョン・ウィリアムズ)

ⒸJOC
ⒸJOC

休憩をはさみ「つなごう輝きを」と題した第2部がスタート。お待ちかねの参加オリンピアン・パラリンピアンによるトークコーナーが繰り広げられた。ナビゲーターの藤本が一人ずつゲストオリンピアンに話を聞いた模様をすべてお伝えしよう。

当日登壇したアスリートは以下のとおり。(敬称略)

髙梨 沙羅(スキー/ジャンプ)
丸山 希(スキー/ジャンプ)
堀島 行真(スキー/フリースタイル)
戸塚 優斗(スキー/スノーボード)
木俣 椋真(スキー/スノーボード)
長谷川 帝勝(スキー/スノーボード)
木村 葵来(スキー/スノーボード)
髙木 美帆(スケート/スピードスケート)
佐藤 綾乃(スケート/スピードスケート)
佐藤 駿(スケート/フィギュアスケート)
杉原 愛子(体操/体操競技)
鈴木 猛史(パラアルペンスキー)
小栗 大地(パラスノーボード)

ナビゲーターの藤本が、アスリートに寄り添った質問を丁寧にしていく。スキー/ジャンプの髙梨選手・丸山選手に対して「お二人はすごく仲がいいと伺っていますが、丸山選手からみて髙梨選手はどんな存在ですか?」と問いかけると「常に目標にしている選手です」と答え、普段から髙梨選手といろいろな話をしていると仲の良さがうかがえた。そして「過去に4回オリンピックに出場している髙梨選手と一緒に団体のチームを組めたことは、私にとってすごく心強いことでした」と語った。

髙梨選手に今後の抱負を問いかけると「来年2月に世界選手権があるので、それに向けて頑張っていきたい」と力強く語った。丸山選手は「髙梨選手がおっしゃったように、2月に世界選手権が行われるので、そこでメダル獲得を目指します」と述べた。

ⒸJOC

スキー/フリースタイルの堀島選手は、決勝で戦った絶対王者ミカエル・キングズベリーの存在について問われると「僕がワールドカップに初めて出場した15歳の時からすでに絶対王者として君臨していた方です。その方にどうやって挑んでいくか日々試行錯誤しながら、オリンピックの舞台で一緒に戦えたのは、アスリートとしてすごくいい環境を作ることができました」と振り返った。

スキー/スノーボード戸塚選手に対して「どのような気持ちでオリンピックに臨んだか」と質問をすると「オリンピックはあまり好きじゃないかというか、苦手な大会」と意外な答えが返ってきた。今回のオリンピックで一番の思い出を問われると「イタリアなので、ピザとかいろいろ想像していたのですけど、ちょっと想像とは違いました」という答えが。それに対して藤本が「それは選手村の食事がよくなかったということですか?」と突っ込み、会場を笑わせた。

ⒸJOC

スキー/スノーボード木俣選手にオリンピックの思い出を聞くと「ゲームが好きなので、ゲームをしていたことです。オリンピックでゲームをするというのはなかなかできないことなので…」と笑わせた。今後の抱負を問われると「4年後のことまで言うとしんどいので、明日頑張って生きようと思います」と答えると会場が大爆笑となった。

スキー/スノーボード長谷川選手は、日本の選手がスノーボードで活躍している理由について問われると「選手たち同士で日ごろから高め合っているからこそ、強いのかなと思います」と語った。今後の抱負については「1日1日を頑張っていけば、4年後の舞台に立てると思うので、頑張っていきます」と力強く語った。

スキー/スノーボード木村選手に対しては、スノーボードのチームはどんなチームかという質問がなされ「一つの部屋に集まってゲームをしたりして、みんな仲がいいです」と語った。藤本から「中国の蘇翊鳴選手と表彰台で仲良くお話されていましたが……どういうご関係ですか?」と質問されると会場中に笑いが起きた中で「今回オリンピックで彼に勝てたので良かったなと思いましたし、これからも彼と熱い戦いをしていくと思います」と力強く答えた。

スケート/スピードスケート髙木選手は、今回3回目のオリンピックコンサートへの登場となる。オリンピックはどんな存在かと問われると「私を強くしてくれた存在・場所だったと思います。スピードスケートはマイナーなスポーツですが、オリンピックは、大勢の日本の方々とつながれるうれしい時間と感じていました」

すでに引退を表明している髙木選手に対し藤本は「まだまだできるような気がしますし、自転車で夏の大会に出場することはないですか?」と突っ込んだ質問をすると、「私の中では引退を決断して3ヶ月経ちますが、(引退したことに)後悔や戻りたいという気持ちは今のところ出てきていません。引退したことを受け入れているのだと思っていますので、復帰の予定はありません」ときっぱり。今後の予定については「長い間、スピードスケート1本で活動してきました。しばらくの間は、いろいろなことにチャレンジして新しい世界を見ていきたいです」と語った。

ⒸJOC

スケート/スピードスケートの佐藤綾乃選手に対して、どのようなオリンピックだったかと質問がなされると「3大会連続で出場できて、すべて皆さんと一緒に同じ競技でメダルを獲得できたので、本当にうれしかったです」と語った。佐藤選手にとって髙木選手はどういう存在かと問われると「私がシニアの世界に飛び込んだ時にはすでに美帆さんがいて、一番歳の近い先輩なのでたくさんのことでお世話になっていました。先輩でもあり、尊敬しているスケーターでもあり、お姉さんのような存在で一言ではいいきれないです。私がここまでスケーターとして世界で戦えるようになったのは、美帆さんの存在があったからなので、すごく感謝しています」と語った。

佐藤選手が話している間、会場でくしゃみをする人がいたのだが、佐藤選手はすかさず「Bless you!(お大事に)」と声をかけるサービス精神旺盛な一面も見せた。今季限りで引退を表明している佐藤選手は、すでにセカンドキャリアを歩み始めており「スケーターとしてではなく、新しい佐藤綾乃としていろいろなことを表現していきたい」と今後の意気込みを語った。

スケート/フィギュアスケートの佐藤駿選手は今回のオリンピックについて「最初から最後まで楽しむことができた大会でした」とし、オリンピックコンサートについては「生演奏で映像を見ながら、当時の情景を思い出して感動しています」と答えた。親交のある鍵山優真選手とは大学の話をよくすると語るなど、仲の良さを感じさせた。

唯一、夏の大会の競技から参加していた体操/体操競技の杉原選手には、9月から10月にかけて愛知・名古屋で開催される第20回アジア競技大会について質問がなされた。「アジア大会初日の9月19日(土)は私の誕生日です!(会場から拍手がわく)特別な舞台にしたいと思っています。体操女子では、団体で金メダル獲得を目標に頑張っています。皆さんの応援が力になりますので、現地に来ていただいて応援していただければとうれしいです。頑張ります!」と力強く語った。

パラアルペンスキー鈴木選手は今回のパラリンピックについて「一言でいえば、つらかったです」と語った。理由について選手村の中の移動距離が長かったことをあげた。ソチオリンピック以来のメダル獲得ということで「とても苦しいシーズンを過ごしていました。結婚をして支えてくれる妻がいるからこそ、次はメダルを取りたいという思いがありました」と苦しんだ時期について語った。

ⒸJOC

パラスノーボード小栗選手は「最初のスノーボードクロスで思うような結果が出せず沈んでいましたが、2種目のスラロームでメダルを取ることができて、地獄から天国…という大会でした」と率直な気持ちを語った。

鈴木選手同様、選手村での滞在について「スマホの万歩計が毎日1万歩を超えた」と明かし、会場からはどよめきが起きた。そして「次は金メダルを目指して、絶対王者といわれる存在になりたい」という力強く語った。

最後に髙木選手が代表してあいさつをし「ここに集まっている皆さんは、音楽とスポーツが好きな方々だと思います。そういう方々とこのような時間を持てたことは本当にうれしく思っています。私は現役を引退することを決めましたが、これからは皆さんと一緒に日本のスポーツを応援していけたらと思っています」と締めた。

アスリートの皆さんが席に戻ると、後半の演奏が始まる。曲目は以下のとおり。

第二部【曲目】
7.利家とまつ~加賀百万石物語~ 颯流(メインテーマ)[渡辺 俊幸]
8,オリンピック・ファンファーレとテーマ[ジョン・ウィリアムズ]
9.王座の間とエンドタイトル
《映画「スター・ウォーズ/新たなる希望(エピソード4)」より》[ジョン・ウィリアムズ]
10,オリンピック讃歌[スピロ・サマラ]

2年後のロサンゼルス2028大会へ向け、期待が高まる映像も流れた。1984年に行われたロサンゼルス大会を知る筆者は、オリンピック・ファンファーレとテーマを聴くと胸が高鳴った。

最後はオリンピック讃歌で盛り上がり、ミラノ・コルティナ2026冬季大会を中心とした感動的な映像とオーケストラの演奏を堪能した心地良い時間は幕を下ろした。

取材・文:咲田真菜

ⒸJOC
目次

『オリンピックコンサート2026』公演概要(公演終了)

2026年7月10日(金)18:00開演(17:00開場)
東京芸術劇場 コンサートホール(池袋)
公式サイト:https://www.harmonyjapan.com/joc2026/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

目次