【フォトコール＆囲み取材】『BLUE/ORANGE』白熱する会話劇に圧倒！

2019年4月1日2022年1月27日

2019年3月29日、東京・DDD青山クロスシアターにおいて、舞台『BLUE/ORANGE』が初日を迎えた。それに先立ち、同日フォトコールと囲み会見が行われたので、その模様を紹介する。

ロンドンの精神病院を舞台にした本作品。9年前の初演では成河さんが境界性人格障害のクリストファーを、千葉哲也さんが精神科の研修医ブルースを演じた。

今回は研修医ブルースを成河さんが、ブルースの上司である医師ロバートを千葉さんが演じる。そしてクリストファー役として新たに章平さんを迎えた。

フォトコールは1幕冒頭から始まり、ステージ上が明るくなると、向き合ったブルースとクリストファーが登場する。そして2人の間で緊迫感のある会話が繰り広げられていく。

一刻も早く退院したいクリストファーだが、退院させることに不安を感じるブルース。
クリストファーを刺激しないように、言葉に気をつけながら会話を進めていくのだが、これがなかなかうまくいかない。

まるでジェットコースターのように気分が変わるクリストファーに戸惑いながらも、医師として必死に向き合う。

そこにブルースの上司である医師ロバート（千葉哲也）が登場することで、3人の関係が複雑に絡み合う。

ロバ―トは一見するとブルースの良き理解者のようにも見えるのだが、2人の会話が進むうちに、どこか一筋縄ではいかない人間性が垣間見えてくる。

フォトコールの最後は、ブルース＆ロバートVSクリストファーという図に見えたのだが、この構図で話が終わるはずがない。

ブルースはロバートとも対峙することになるだろうし、クリストファーはロバートと熱い会話を繰り広げるだろう。一体この話がどのような結末を迎えるのか、気になって仕方がなくなった。

左から　章平、成河、千葉（敬称略〉

フォトコールが終わると、成河さん、千葉さん、章平さんが登壇して囲み取材が行われた。
この作品でポイントとなるオレンジを手に、初日直前とは思えないほど和やかな雰囲気で取材は進んだ。

初日を数時間後に控えた気持ちを聞かれると、千葉さんは「当たって砕けろという感じですね。長い芝居でせりふが多いので、お客様と一緒に楽しめればいいと思います」と答えた。

成河さんは「あまり実感がないんですよ。どうなるんでしょうね。でもショーアップしたステージではないので、たぶん千秋楽までずっと舞台上で稽古している感じだと思います。観に来てくださる方から知恵を貸してくださいという気持ちです」と語ると、章平さんは「今の成河さんの言葉、”ずっと稽古をしている感じ”というのでつながった気がするのですが、不安がない不安という、初めての感覚で言葉に表せないです」と語った。