ミュージカル「DAICHI」

ライター仲間のKさんにすすめられて、ミュージカル「DAICHI」の初日に行ってきた。初演の情報を見て、ある程度の覚悟はしていたけど、いや~、まいった。泣きどおしだった。

シンプルに説明してしまうと、2世代で農業を営む家族が、それぞれの考え方の違いから仲たがいをしてしまい、主人公の娘夫婦が家を出ていく寸前で4歳の愛息が急死してしまう。
最愛のものを失ったとき、どうやって一歩を踏み出すのかを考えさせられる物語だった。

たぶん、見る人によっていろんな感じ方ができる話だったと思う。
私は、我が子を失った親の慟哭が、深く深く胸に染みた。

主人公・早苗を演じた五十嵐可絵さんの
「大地~!会いたいよ~。たった4年しか一緒にいられなかったなんて~」
という叫びを聞いたとき、私はあることを思い出した。

私には子どもはいないが、我が子同然にかわいがっている愛犬がいる。
8年前、先代犬がわずか1歳5カ月で、突然この世からいなくなってしまった。そのとき、私は早苗と同じことを叫んだのだ。

この物語のラストシーンで、早苗が自分の農場で大地の気配を感じ
会話をする。

大地は「こっちの世界で僕は結構忙しくやってるんだ。会いたいって
言われると、困っちゃうよ」と早苗に優しく話しかける。

早苗は悲しみながらも大地の言葉に共感し、これからも北海道の洞爺で
農業をしながら、力強く生きていくことを大地に誓う。

そういえば、先代犬が亡くなる前夜、不思議な夢を見たっけ。
闘病していた先代犬をなんとか救いたくて一生懸命だった私に

人間の男の子の姿になった先代犬が「ママ、もういいよ」と満面の笑みで話しかけてきたのだ。

ああ彼はきっと、あっちの世界で人間の男の子になったんだなあと思うと
涙が止まらなくなった。

このラストシーンに救われた人は、かなりいるのではないかと思う。
今回特にすごいと思ったのは、重いテーマなのに

めちゃくちゃ笑いもあったことだ。

お笑いコンビ「アップダウン」の軽妙な掛け合いあってこそだと
思うのだが、これまた絶妙の演出で、素晴らしかったと思う。

そして、音楽が素晴らしかった。
ピアノとホルンの生演奏というめずらしい組み合わせも良かったし
ひとつひとつの曲が頭に残って離れない。

タイトルとURLをコピーしました