謎が深まる牢獄物語 錦織一清演出『GRIEF7』Sin#2

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2019年9月5日(木)東京・紀伊國屋ホールで、錦織一清が演出を手掛ける『GRIEF7』Sin#2が初日を迎えた。

この公演は2018年7月に俳優座劇場で初演されたもので待望の続編となるが、キャストは初演に引き続き、米原幸佑、加藤良輔、SHUN(Beat Buddy Boi)、三浦海里が出演。新キャストとして吉田広大(X4)、中山優貴(SOLIDEDEMO)が加わった。

米国・L.A.の監獄が舞台となり、そこに収監された男たちが自分がなぜ刑務所に入ることになったのかを回想していく物語だ。先に言っておくと、1時間半休憩なしの上演だが、物語が複雑なのでかなり気合を入れなければ話についていけない。残念ながら筆者は初演を観ていないので分かりづらいところもあったが、分からないなりにも「次は何が起きるのか」とドキドキしながら物語に食らいついていく感じになった。

殺人やドラッグ、レイプやジェンダーの問題など重いテーマもあるが、随所に歌やダンスがあり、ギャグもふんだんに取り入れている。「どこかで観た懐かしい舞台だな……」と観劇しながらずっと感じていたのだが、途中で「PLAYZONEだ!」と思い立った。演出を手掛ける錦織は少年隊のメンバーだが、この舞台は1986年から2008年まで続いた『少年隊PLAYZONE』の雰囲気によく似ているのだ。米原と吉田が軽妙な掛け合いをするのだが、それはまるで『少年隊PLAYZONE』で錦織と植草がやっていた掛け合いにそっくり。そしてふんだんに取り入れられている吉本新喜劇ばりのギャグも、『少年隊PLAYZONE』で錦織自身が演じていたものではないか。錦織が演出する作品を観るのは初めてだが、1990年から2008年まで欠かさず『少年隊PLAYZONE』を観てきた筆者としてはうれしかったし、ジャニー喜多川氏の影響を少なからず受けているのだなと感じた。

物語の内容について言及したいけれど、ネタバレになってしまうので避けるとして、出演者全員が「この人は一体どんな人なのか?」と疑いたくなるキャラクターばかり。本公演で初演の謎が解けた部分もあったようだが、さらに謎が謎をよんだような気もする。ステージの最後に続編を思わせるセリフもあったので、まだまだこのシリーズに先はあるようだ。

東京公演は9日(月)まで、9月21日(土)〜9月24日(火)には大阪・ABC ホール で上演される。当日券もあるようなので、ぜひ劇場に足を運んで謎が深まるミステリアスな舞台を観てほしい。

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