相葉雅紀主演 舞台『グッバイ、レーニン!』初日開幕 「皆で作る愛のあるショーの世界に一緒に入っていただけたら」

撮影:春木 光

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渋谷PARKO劇場で2025年3月9日(日)に初日を迎えた、パルコ・プロデュース 2025 舞台『グッバイ、レーニン!』。開幕同日に行われたプレスコールと開幕前会見の様子をレポートする。

『グッバイ、レーニン!』は、2003年にドイツで公開され大ヒットした名作映画。東西統一直前の東ドイツを舞台に、変化する社会に翻弄される家族の姿をハートフルに描き、2021年舞台化された。本公演では、主人公アレックスを相葉雅紀、アレックスの母クリスティーナを堀内敬子、アレックスの恋人ラーラをトリンドル玲奈、アレックスの同僚デニスを浅利陽介が演じる。演出は2026年9月よりPARCO劇場演劇部門芸術監督に就任予定の上村聡史が手掛ける。

ストーリー
主人公アレックスは母と姉の3人で、東ドイツの首都ベルリンに暮らしている。父はアレックスが幼いころ西ドイツに単独亡命していた。東ドイツ建国40周年記念日である1989年10月7日の夜、アレックスは家族に内緒で反体制デモに参加、警官ともみあっていたところを、偶然通りかかった母に見つかってしまう。母はそのショックから心臓発作を起こし、昏睡状態に陥ってしまった。意識を取り戻したのは、8カ月後、東西ドイツが統一された後だった…

プレスコールでは、母クリスティア―ネ(堀内)と父ロベルト(山崎一)が再会を果たす一方で、クリスティア―ネが混乱しないよう、友人や近所の人を巻き込んで東西ドイツ統一を隠しているアレックスが、架空のニュース中継を準備して、放送するシーンが上演された。

撮影:宮川舞子(オフィシャル提供)

舞台上の盆の回転により、テンポよく場面が変わり、流れるように物語が進んでいく。母の心臓発作・昏睡の原因を作ってしまったことへの悔恨だろうか、ほとんどの場面において、アレックス(相葉)の表情は硬い。そこにバラエティ番組などで人懐こい笑顔を振りまく「相葉雅紀」の姿はない。一方、アレックスをはじめ隣人たちが一丸となって守ろうとする母クリスティアーネ(堀内)は、優しく繊細な印象。しかし、時折見せる強いまなざしや動作から、優しいだけではない穏やかな強さをもった女性であることが伝わってくるのが印象的だった。

撮影:春木 光
撮影:春木 光
撮影:春木 光
撮影:春木 光

次いで行われた会見には、相葉、堀内、トリンドル、山崎、浅利、西尾まり(アレックスの姉)が登壇した。初日の公演を間近に控えていたためか、相葉はやや緊張した面持ちで登場。しかし、稽古期間の印象について問われると、「他の現場では話さないようなことでも、なんでも話しちゃう」と笑顔で回答。共演者から「本当によく喋ってるよね」と指摘され、さらに笑顔に。現場の雰囲気のよさが感じられた。会見の最後には、登壇者がそれぞれ本作への意気込みを以下のように語った。(以下発表順)

撮影:春木 光

浅利:展開が早いので、やっている側としてもテンポが早いなと感じます。自分が出ていない場面でも緊張感をもって、出たときには流れにきちんと乗れるようにしたいと思います。クスっと笑える場面がたくさんあると思いますので、そういうところを見つけていただければいいなと思います。

山崎:とにかく頑張ります。お客様にはちょっとだけでも幸せになって帰ってもらえたら嬉しいなと思います。

西尾:盆を使うので、ケガをしないことが第一。あとは、テンポが早いです。次のシーンにバトンを渡す、もらった人は「任せろ」って感じで展開していきます。自分一人ではできない、チームワークの良さを見ていただけたらと思います。楽しみにして劇場にいらしてください。

トリンドル:歴史のことだったり時代背景のことだったり、難しいなと思われる方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれないですが、そこだけではなくて、会話などから何かを感じ取って楽しんでいただけたらいいなと思います。頑張ります。

堀内:この作品は相葉君がとても大変で、けいこの段階からせりふも入っていて、本当にスムーズにお稽古ができました。みんなが一丸となって手を取り合って作ったような作品なので、それが皆さんに伝わったらいいな、そして暖かい気持ちになってもらえたらいいなと思います。皆さん楽しみに見に来てください。

相葉:登壇している方以外にもたくさんの大先輩に囲まれて、すごくステキな経験をさせていただいております。ステキな皆で作る愛のあるショーの世界に一緒に入っていただけたらいいなと思っております。1か月くらいやっていますので、ぜひ来ていただけたら嬉しいなと思います。


撮影:春木 光

会見では、相葉が演じるアレックスが母のために周りを巻き込んで愛のある嘘をつく本作ストーリーを踏まえて、「もし自分がアレックスだったら、母のために愛ある嘘をつき続けますか」という質問に登壇者全員がフリップで回答する場面も。「つかない」を選び、訳を問われた相葉は、「だってアレックス大変ですよ」と答えて共演者の笑いを誘っていた。

撮影:春木 光
撮影:春木 光

取材・文・撮影:春木 光

目次

パルコ・プロデュース 2025 舞台『グッバイ、レーニン!』 公演概要

東京公演 2025年3月9日~31日 PARCO劇場
福岡公演 2025年4月5日~7日 キャナルシティ劇場
大阪公演 2025年4月11日~15日 森ノ宮ピロティホール

原作:ヴォルフガング・ベッカー/ベルント・リヒテンベルクによる同名映画
脚本:ベルント・リヒテンベルク
演出:上村聡史
出演:相葉雅紀 堀内敬子 トリンドル玲奈 浅利陽介 松岡依都美 後藤剛範
福本伸一 櫻井章喜 佐川和正 今國雅彦
石井舜 塩田宙 豊本燦汰 鳴海竜明
西尾まり 山崎一


PARCO STAGE 公式X:https://x.com/parcostage 
#グッバイレーニン

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この記事を書いた人

観劇とカフェ巡りが好きな書籍編集者。観劇とカフェで一息は必ずセット。美味しいカフェご飯・スイーツのためにそろそろ運動も始める、予定。

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