チョ・ウジン(『ナルコの神』『金の亡者たち』)、チ・チャンウク(『最悪の悪』『サムダルリへようこそ』)がW主演する韓国ドラマ『江南Bサイド』が、2024年11月6日(水)からディズニープラス スターにて独占配信スタートした。(全8話/毎週水曜日に2話ずつ配信)
配信に先立ち2024年10月30日、韓国・ソウルにて制作発表会が開かれ、チョ・ウジン、チ・チャンウク、ハ・ユンギョン、キム・ヒョンソ、パク・ヌリ監督の5人が登壇した。
本作は、ソウルの歓楽街・江南で起きた失踪事件の真相を追う刑事と検事、謎のブローカーの姿を描くノンストップ・サスペンス。s10月に釜山で開かれた第29回釜山国際映画祭のオンスクリーンセレクションの招待作にも選ばれ、世界から熱視線を浴びている。
会見では、フォトセッションと記者との質疑応答を含むトークの2部構成で行われた。久しぶりの記者会見で、少々緊張気味のチョ・ウジンは、MCから「カリスマ性あふれるポーズを見せて」とオーダーされ、困惑しつつもかっこよくポーズ。
慣れた様子でにこやかに手を振っていたチ・チャンウクは、「ミステリアスなポーズ」をオーダーされると、スッと”すかし顔”に。
ハ・ユンギョンは凛とした雰囲気で手を振り、4人の中で最年少のキム・ヒョンソは、ノリノリでハートポーズをして愛嬌を見せた。パク・ヌリ監督を加えた集合ポーズでは、腕を絡ませてハートマークを作ったり、MCの「江南Bサイド!」という掛け声に「ファイト!」と叫んで、ガッツポーズをしたりと、息ぴったり。撮影現場の団結力が垣間見えた。
パク・ヌリ監督は「犯罪捜査という素材はこれまでも何度も描かれてきましたが、今回は人物と人物の関係にフォーカスを当てた作品です。キャラクターたちの関係性が刻々と変わっていく予測不可能な内容、関係性の変化や場面によって変わる人物たちの表情に注目していただきたいです。視聴者の方がトイレに立つ間もないくらい、スピーディーな展開が繰り広げられます」とドラマの見どころを紹介。
江南を舞台にした理由については、「江南は、ソウルの人々の生活拠点でもあり、憧れの地でもあります。その華やかさの裏側にはどんな”Bサイド “(裏側)があるのか興味がありました。視聴者の方々も知っている場所が出ることでリアリティも出てくると思い、実際に江南で撮影を行いました」と語った。
「事件Bサイドトーク」と題されたトークタイムには、4人それぞれが自身の演じたキャラクターの紹介や、役作りについて言及。田舎に左遷されていたが失踪事件をきっかけに江南の警察署に復帰したドンウを演じるチョ・ウジンは、「ドンウは、正義感が強くて、事件解決のために情熱を注ぐ人物。監督と話し合い、最近流行りのヨアジョン(”ヨジュム アジョシ ジョンシク”を略した言葉で、「今風のおじさん」を指す流行語)のようなおじさんを表現しようと思いました。監督から重厚感を見せたいというお話があったので、体重を18キロ増やしました。とにかく食べていましたね。江南にある自家製バーガーの店は全て制覇しました(笑)また、ボクシング経験者という設定だったので、これまでになく筋トレにも励みました。これまでお見せしたことのない姿をお見せできると思います」と話し、胸を張った。
謎のブローカー、ギルホ役のチ・チャンウクは「江南の裏社会で働く悪名高い人物で、ジェヒ探しに奮闘します。アンダーグラウンドに生きる人物なので、怪しくて、危険な雰囲気を出したいと思い、メイクや衣装にこだわりました。顔を見ると、いつも傷だらけなんです。いつも何かと戦っています」と見た目にもこだわったことを明かした。
「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」でヒロインを温かく見守るキャラクターを演じ”春の日差し”と言う修飾語を得たハ・ユンギョンは、演じたソジンを「コネも後ろ盾もないけれど、成功したいという野望と検事としての信念を持つ人物。本音が見えないミステリアスなキャラクターでもあります」と表現。これまで弁護士やレジデントなど様々な専門職役を演じてきた彼女は、今回検事役をやるにあたり、実際検事をしている方に話しを聞いたそうだ。「どんな仕事をしているのか、どんな服装なのかなど、細かいことまで教えていただきました。専門用語が入った長セリフが多かったので、意味を噛み締めながら演じました」と語った。
物語のきっかけとなる失踪事件の被害者で江南のクラブで「エース」と呼ばれるジェヒを演じたキム・ヒョンソは、以前制作発表会のような場で”ネタバレ”をしてしまった過去があるそうで、「裏で”ネタバレに注意”と3回くらい言われました」と笑いを誘うと、注意深く「ジェヒは罪を犯していないのに追われている人物です。食物連鎖の底辺にいる小さな生き物も危機の際には必死に戦おうとするじゃないですか。自分がそんな状況に追い込まれたと想像しながら、演技をしました」とキャラクターを紹介した。
キム・ヒョンソと『最悪の悪』での共演経験があるチ・チャンウクは、「『最悪の悪』のとき、印象がとても良くて、ヒョンソさんがキャスティングされていると聞き、出演が楽しみになりました。ヒョンソさんは、キャラクターの解釈が新鮮なんです。今回もヒョンソさんの演技、行動が刺激になりましたし、現場も楽しかったです」と高評価。
対して、キム・ヒョンソは「チャンウクさんには、演技ノウハウなどいつもたくさんのことを教わっています。前作では、少し緊張してしまいましたが、今回はこちらからちょっかいを出したりもしました」と撮影秘話を語った。
パク・ヌリ監督は、4人をキャスティングした理由について言及。「4人とも魅力的で素晴らしい役者さんです。私よりも役について分析をしてきてくださったので、私もキャラクターの新たな一面を見る楽しみがありました。チョ・ウジンさんは『金の亡者』で出会ってから、一緒にまた仕事をしたいとずっと思っていました。役者としての信頼感はもちろん、人間としても信頼のおける人で、お願いすることに躊躇はありませんでした。
ハ・ユンギョンさんは、ピュアな眼差しの中に憂いを持っている方なので、ソジン役にぴったりだと思いました。実は4人の中で一番初めにキャスティングしたのが、キム・ヒョンソさんでした。オーディション番組で「手紙」を歌っている姿を見て感銘を受け、「演技をしたらいいのに」と思っていたんです。ミーティングで本読みをしてもらった時、ジェヒにぴったりだと思いました。ヒョンソさんをイメージしながら脚本を書いたくらいです」とその才能にすっかり惚れた様子が窺えた。チ・チャンウクのキャスティングは私的な理由もあったようだ。
「私と私の母が個人的にファンなんです。だからいつか一緒に仕事がしたいと思っていました。いろんな役を演じていらっしゃいますが、悪党役も観てみたいというファン心理でオファーをしました」と話すと、チ・チャンウクは「実はパク監督のお母様は俳優で、『最悪の悪』で僕の義母役を演じていた方なんです。さらに、今作には監督の弟さんも出演されていて。もはや”家族”ですね」と、これまで公開されていない話を披露し、パク・ヌリ監督をあたふたさせた。今作の見どころの一つが迫力あるアクションシーン。
チョ・ウジンは「チャンウクさんのアクションは、高低差がはっきりしていて華やかなアクションです。一方、僕は、「痛烈な一発」のあるアクションを表現したいと思いました」と違いを分析。チ・チャンウクは「アクション監督の言うとおりに動いただけです」と謙遜しつつ、「なぜ戦うのか、どこでどうやってどんな武器を使って戦うのか表現することに重きをおきました」と明かした。まさしくドラマの「Bサイド(裏側)」が垣間みえた会見。
最後は、チョ・ウジンが「急に冷え込んできた中で、心を温めてくれるドラマです。俳優たちの熱演も見られますので、ぜひ応援してください」というメッセージで、1時間の会見を締め括った。
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