TBS赤坂ACTシアターにて絶賛上演中の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。このたびハリー・ポッター役の小野賢章のインタビューと撮り下ろし写真が到着した。映画「ハリー・ポッター」シリーズでハリー役の吹き替え声優を12歳から務め、ハリーと共に成長してきた小野。映画「ハリー・ポッターと死の秘宝」の公開から15年が経つ今年、満を持して舞台でもハリー役を演じることとなり、「記憶の奥のほうにある扉を開いていきたい」と熱く語っている。
■小野賢章プロフィール■
1989年10月5日生まれ。福岡県出身。
4歳から子役として活動を開始。2001年より映画「ハリー・ポッター」シリーズで主人公ハリー・ポッターの日本語吹き替え声優を務める。以降、声優として本格的に活動を開始する。
アニメ『黒子のバスケ』黒子テツヤ役をはじめ、 『アイドリッシュセブン』シリーズ 七瀬陸役、『SPY×FAMILY』ユーリ・ブライア役、『文豪ストレイドッグス』芥川龍之介役、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』ジョルノ・ジョバァーナ役、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』ハサウェイ・ノア役など多くの人気作品に出演。
声優活動に加え、ナレーションや舞台にも多数出演し、確かな演技力と表現力で幅広い層から支持を集めている。
子どもの頃から長く声を務めた記憶を掘り起こし、自分ならではのハリーを表現したい
ついにラストイヤーに入った舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。今年初めてハリー・ポッター役として、映画版のハリーの吹き替えを12歳から務めた小野賢章が参加する。まさにハリーと人生を共にしてきた小野が舞台の上でどのような表情を見せるのか。映画の時の経験談やこれまでのキャリア、そしてこの舞台にかける熱い想いを聞いた。

――舞台でハリーを演じることになると思っていましたか?
夢にも思わなかったです。映画「死の秘宝PART2」の後に「ファンタスティック・ビースト」が公開され、このシリーズは何らかの形で続いていくのだろうとは思っていました。海外で『呪いの子』を舞台でやると知り、観たいとは思いました。でもその日本版に自分が参加することになるとは思ってもみなかったです。
――舞台のハリー役のオファーが来た時はどう思われましたか。
実は今回よりも前に何度かお話をいただいてはいました。『呪いの子』のハリーは37歳で、しかも3人の子どもの父親になっていて、自分が演じるのに全く現実味がなかったんです。ハリーの声を長く演じてきたとはいえ説得力に欠ける気がして、その時はお断りしました。観劇を楽しむ側でいようと思ったんです。
実際に初演を観たら本当に面白かったです。3時間40分があっという間。藤原竜也さんがハリー役の回で、最初は藤原さんだ!とワクワクしていましたが(笑)、観ているうちにハリーにしか見えなくなって。その上、人が消えたり炎が出たり、目の前で魔法が次々と起こる。本当にハリー・ポッターの世界に入り込んだ気持ちになって、とても楽しかったです。印象に残っているのはアルバス、スコーピウス、デルフィーがポリジュース薬を飲んで魔法省に潜入するシーン。子どもの頃に冒険していたハリーとロン、ハーマイオニーがフラッシュバックしましたね。

――ちなみに、ご自身が組分けされるとしたらどの寮だと思われますか?
やっぱりスリザリンに憧れがありますね。エリート集団で少しダークなところがかっこいいなと。ずっとグリフィンドール生だったので、ゲーム等で自分で寮を選べる場合は「ちょっとスリザリン選んでみようかな」ということもあります(笑)。
――小野さんのこれまでのキャリアを教えてください。
4歳の時にテレビの戦隊シリーズを見ていて、母に「僕も(ヒーローに)会ってみたい」というようなことを言ったそうです。そこで実際に会えるのはどこだろうと、親が子ども劇団に入れてくれました。普通はヒーローショーとかに連れて行くと思うんですけど(笑)。劇団には学校終わりに習い事をやる感覚で通っていましたね。初舞台は小学3年生の時の『少年H』。舞台美術家・妹尾河童さんによるベストセラー小説の舞台化で、演出は栗山民也さん。舞台をやるのは好きでしたが『ライオンキング』のヤングシンバ役では、稽古が厳しくてたびたび泣きましたね(笑)。また『エリザベート』の皇太子ルドルフの子ども時代の役もやりました。映画のハリー・ポッターはちょうど『エリザベート』の稽古をしている頃にオーディションの話をいただいて。
――映画の吹き替えのオーディションでどんなことをしたのか覚えていますか?
「賢者の石」のワンシーンの台詞を読みました。いざ決まった時、僕はまだハリー・ポッターのすごさを知らなかったので、へえ、そうなんだ、と冷静で。兄がハリー・ポッターの本を愛読していたこともあり、親は非常に喜んでいました。
――ハリーに関わらず、役を舞台で演じることと吹き替えで演じること、ご自身の中での違いはありますか?
舞台と吹き替えで意識的に変えようと思っていることはあまりないですね。ただ、技術的には存在していると思っています。例えば、すごく小さく台詞を喋っても声の現場の場合はマイクが拾ってくれますが、舞台の場合は客席に届けなくちゃいけないとか。そういうもの以外では、芝居のアプローチを現場によって変えるみたいなことは極力したくないと思っています。
――今回の出演を決めたきっかけは?
ラストイヤーということもあり、僕にも何かやれることがあるのかもしれないと思ったんです。これまで映画をはじめ、ゲームや様々なコンテンツでハリー・ポッターという作品に関わってきました。僕にとってこの作品でお仕事をさせていただく機会はいよいよ最後になるかもしれない。もし関われるチャンスがあるなら挑戦してみたい。そんな気持ちの変化がありました。僕の年齢も、今年の10月で劇中のハリーと同じ37歳になりますし、かなりハリーに近づいたかなと思います。
――今年は10名の俳優によるハリーが登場します。ご自身のハリーをどのように表現するか、現時点で考えていることはありますか?
これから覚えなくてはいけないことは山ほどありますが、登場人物の名前や魔法界の用語、呪文は言い慣れているので、そのアドバンテージはあるかもしれません(笑)。声や言い方から、映画を吹き替えでご覧いただいた方々が聞いたことがある!と思っていただけたら嬉しいかなって。
実は僕、映画の吹き替え版をほとんど観返していないんです。小学生や中学生の頃から声を務めていたので、自分の声が聞こえてくるのが恥ずかしくて。でもこの機会に観直したいですね。特に「死の秘宝」の青年になったあたりはどう演じていたのか、記憶の奥のほうにある扉を開いていきたいです。
――原作者J.Kローリング氏が『呪いの子』を小説や映画ではなく、舞台として書き下ろしたことについてどう思われますか?
個人的には登場人物たち同士の物語をしっかり届けたかったのではないかと思いました。映画は圧倒的なリアルさ、情報量の多さがあり、それに対して舞台は表現が限られている分、物語に集中できる気がします。専用劇場という特別な空間で観られるところも、ハリー・ポッターの世界の中に入り込めるような感覚があって魅力ですよね。
――『呪いの子』で描かれるテーマの中で特に印象深いものはありますか?
友情、家族愛、親子愛といろんなテーマが内包されていますね。僕が感じたのは、親は親の、子どもは子どものそれぞれの悩みがあるんだなと。世代によって悩みの種類が違うだけで、みんな何らかの悩みを抱えながら頑張って生きていることに感動しました。
特に幼い頃のハリーはダーズリー家の階段下に暮らしていて、まともな人と触れ合うことがない、そんな状況から「賢者の石」、このシリーズが始まります。ちょうど小学校に上がる年頃で、人格の土台が作られている時期。その後、彼は常に自分の居場所を探しながら生きてきたんでしょうね。本当に、あの時ホグワーツに入学できてよかったと思います。あのまま階段下の生活が続いていたら、とんでもない人物になっていたかもしれません。
――やはりホグワーツで築いた人間関係、生徒同士や先生との繋がりが彼を良い方向へと成長させたのでしょうか。
本当に。僕は映画の記憶が強いので、『呪いの子』でハリーが自分の息子(アルバス・セブルス・ポッター)にダンブルドアやスネイプの名前をつけたことにグッときます。ハリーが先生たちとの繋がりを大事にしていること、そして彼らの精神を受け継いでいるように感じます。
――劇中でハリーがダンブルドアの絵画と向き合うシーンがあります。どんな気持ちになりそうですか?
いろいろ思いが巡りそうです。映画でダンブルドアの声を務められた永井一郎さん、スネイプ役の土師孝也さんはもう亡くなられていて。僕は土師さんにとてもお世話になって、他の現場でお会いすると「元気か?」と声をかけてくださったのを覚えています。いつも「大きくなったな」と仰っていました。いろいろ感じるところがありそうです。
――そんな小野さんが、ついに大人のハリーになってTBS赤坂ACTシアターのセンターに立たれます。最後に今の思いとお客さまへのメッセージをお聞かせください。
TBS赤坂ACTシアターは『ロミオ&ジュリエット』で出演したこともあり、懐かしさも感じます。ロビーでよくみんなとストレッチしていたことを思い出しました。その劇場に再び立てるのは感慨深いです。映画を吹き替えでご覧になっていた方たちが、僕の大人のハリーに子どもの頃のハリーの面影を感じていただけたら嬉しいです。改めてハリーと向き合える良い機会をいただけたことに感謝しながら演じていきたいと思います。ぜひ劇場に足をお運びください。

■TBS特番情報■
12月27日(日)についに閉幕を迎える舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』。
ロングラン公演の裏側にある、キャストとスタッフの覚悟。夢を与え、夢を叶えてきた想いのすべてに、新ハリー・ポッター役小野賢章が迫るTBS特別番組「舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』ラストイヤーSP 小野賢章と辿るロングランの軌跡」を、2月14日(土)に放送することが決定しました!
[放送局]TBS
[タイトル]舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』ラストイヤーSP
小野賢章と辿るロングランの軌跡
[放送日時]
2月14日(土)16時30分~17時00分(※一部地域を除く)
※放送終了後から12月27日(日)23時59分までTVerにて無料配信あり
2月18日(水)25時38分~26時08分(※短縮版)(※一部地域を除く)
[出演者]向井理/大貫勇輔/吉沢悠/平岡祐太/上野聖太/小野賢章 他

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』 公演概要
[日程]上演中~2026年12月27日(日)
[会場]TBS赤坂ACTシアター
[上演時間]3時間40分 ※休憩あり
【主催】TBS ホリプロ ATG Entertainment
【特別協賛】東海東京フィナンシャル・グループ
With thanks to TOHO
In association with John Gore Organization
【舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』公式Webサイト】 https://www.harrypotter-stage.jp

