『PRETTY WOMAN The Musical』ゲネプロレポート(Wキャスト出演:田村芽実・石田ニコル・福井晶一Ver.)

2026年1月22日(木)~2月8日(日) 東急シアターオーブにて『PRETTY WOMAN The Musical』が上演中だ。

1990年に公開されて大ヒットした映画「Pretty Woman」を原案に、これまで『キューティー・ブロンド』、『ヘアスプレー』、そして今年春に4度目の日本版が上演された『キンキーブーツ』など、数々の映画をミュージカル化してきたジェリー・ミッチェルが演出を手がけ、音楽はブライアン・アダムスが担当、2018年にブロードウェイで初上演。以来、世界各国で現在も上演中のヒットミュージカルだ。

【あらすじ】
企業買収ビジネスで成功を収める実業家エドワードは、仕事で滞在していたロサンゼルスで、ハリウッド大通りに立つ自由奔放な女性ヴィヴィアンと偶然出会う。日々の生活に追われながらも、自分の力で道を切り開いてきた彼女は、見る者の心を捕らえる存在感と、自然と引き寄せられるような魅力を備えていた。そんなヴィヴィアンに、軽妙なかけあいで心のガードを外されてしまうエドワード。一夜限りの関係と思われたが、共に過ごすうちにエドワードは彼女の飾らない無邪気さや、時折見せる芯のある姿に心を奪われていく。そして翌朝、社交行事や取引先との会食を控えていたエドワードは、彼女に「期間限定のパートナー」として共に過ごすことを提案する。「取引」として始まったはずの関係は、やがて互いの心を溶かし合い、二人の物語を動かしていく…。

演出・振付はそのままに、ジェリー・ミッチェル率いるブロードウェイの超実力派クリエイティブチームによるミュージカル『Pretty Woman』初の日本キャスト上演となる。

ヴィヴィアンと恋に落ちる若き実業家エドワードは城田優が演じる。『キンキーブーツ』以来、ジェリー・ミッチェルと再びタッグを組む。

Wキャストとなる主人公ヴィヴィアンには星風まどかと田村芽実、ヴィヴィアンの友人キットにはエリアンナ石田ニコル。ミュージカルの演出の要ともいえる謎の存在ハッピーマンはspi福井晶一が務める。そして、エドワードのビジネスパートナーであるスタッキーは、timeleszの新メンバー・寺西拓人が務める。

初日に先立ち1月20日(火)に囲み取材と公開ゲネプロ①(Wキャスト出演:星風まどか・エリアンナ・spi)、1月21日(水)に公開ゲネプロ②(Wキャスト出演:田村芽実・石田ニコル・福井晶一)が実施された。エンタミーゴでは、公開ゲネプロ②(Wキャスト出演:田村芽実・石田ニコル・福井晶一)を取材したので、その模様をお伝えしよう。ネタバレはしないように極力注意するが、物語の内容にふれているので、これから観劇を控えている人は気を付けてほしい。

城田優

やり手実業家のエドワード(城田優)は、大きなビジネスでLAを訪れていた。ビジネスの合間に訪れたハリウッド大通りで、コールガールのヴィヴィアン(田村芽実)と出会う。自分とは違う世界にいる人間とエドワードは思いつつも、屈託のない明るさとエドワードでは気付かない視点で物事を見るヴィヴィアンに心を開いていく。

(左から 城田優、田村芽実)

一夜限りの関係だと思っていたが、朝を迎えてヴィヴィアンと離れがたくなったエドワード。6日間だけ、オフィシャルな場へ同伴するパートナーとしての役割を引き受けてほしいとヴィヴィアンに提案。破格の報酬につられたヴィヴィアンはすぐにOKし、エドワードとヴィヴィアンの運命を左右する6日間がスタートする。

エドワード役の城田は、エリートビジネスマンがなんと似合うこと! 仕立ての良いスーツを着こなし舞台に立っているだけで華やかなオーラがある。ヴィヴィアンに対して偏見なく接していくジェントルマンぶりは、城田のイメージにぴったりだ。天真爛漫なヴィヴィアンに翻弄されるエドワード。完璧なビジネスマンでも弱いところはあるのね…とクスッと笑いたくなるキュートな一面を見せる。

田村芽実

ヴィヴィアンを演じる田村は、明るく自分の人生をたくましく切り拓く女性を好演。筆者は、フレンチロックミュージカル『赤と黒』のマチルド・ド・ラ・モール役、ミュージカル『キンキーブーツ』のローレン役で田村を見たとき、なんてかわいらしい人なのだと目に留まった。そういう意味で、今回のヴィヴィアン役には大きな期待を寄せていた。

田村は期待どおりのヴィヴィアンを見せてくれた。明るくはっちゃけたところがあるものの、自分の信念を曲げることがない。しかもどことなく漂う知性…。田村が演じるヴィヴィアンにはそんな魅力があった。ソロで歌う場面が多く、かなりパワーのいる役だが、見事に自分のものにしていた。

(左から 石田ニコル、田村芽実)

そんなヴィヴィアンの親友であるキットを演じるのが、石田ニコルだ。ヴィヴィアンに寄り添い、誰よりもヴィヴィアンのことを理解している良き友だ。2人のやり取りに若干のアドリブがあるのでは…?と思ったところもあり、ほっこりする。千秋楽までいろいろなやりとりが期待できるのではないだろうか。

ヴィヴィアンもキットも自身の不遇な境遇から、生きるために夜の仕事を選んだ女性たちだ。高校をやむを得ず中退したヴィヴィアンは、決して勉強が嫌いなわけではない。キットも夜の街で働く女性の中で、ヴィヴィアンはどこか違う…と感じているようだ。

(左から 福井晶一、田村芽実)

日々の生活に追われながらも「このままでいいのだろうか…」ともやもやした気持ちを持っている2人の前に現れるのが、ハッピーマンとしてさまざまな役を演じる福井晶一だ。あるときはハリウッド大通りに現れて、キットに対し「きみの夢は何だい?」と問いかけ、ある時はエドワードが宿泊するホテルのホテルマンとして、ヴィヴィアンを素敵なレディーに変身させる。まさにハッピーマンという名にふさわしい働きぶりだ。

(中央左から 石田ニコル、福井晶一)

2人のレディーが自らの将来を真剣に考えるきっかけを与えるハッピーマンを演じる福井には、包容力があふれている。こんなハッピーマンがそばにいたらいいのに…と思う方も少なくないだろう。そしてなんといっても、これだけ歌って踊る福井を見るのが久しぶりなので、なんだかうれしい。

良い人ばかり登場する本作で、唯一の悪役といえるのが、寺西拓人が演じるフィリップ・スタッキーだ。エドワードの顧問弁護士として務めてきたが、どうにもきな臭い雰囲気がある。何よりもヴィヴィアンに対して蔑む態度をみせるところが、許せない。演じている寺西は、出番が少ないながらも悪役としての存在感を見事に見せていた。

(左から 田村芽実、城田優、寺西拓人)

エドワードとヴィヴィアンはどういう結末を迎えるのか?「映画を観てるから知ってるわよー」などといわず、エンディングまでドキドキしながら、2人の恋の行方を見てほしい。

公開ゲネプロ①(Wキャスト出演:星風まどか・エリアンナ・spi)は残念ながら取材ができなかったが、きっと全く違う雰囲気の作品になっているのだろう。こちらも期待したい。本公演は、同劇場で2月8日(日)まで。その後大阪公演が、3月1日(日)~3月8日(日) オリックス劇場で上演される。

取材・撮影・文:咲田真菜

(左から 城田優、田村芽実)
(左から 城田優、田村芽実)

▼囲み取材コメント

ジェリー・ミッチェル(演出・振付)
まずはこのカンパニーを観てください!皆美しく、素晴らしい才能の持ち主ばかりです! オーディションを経て選ばれた日本オリジナルキャストの皆さんに加え、(城田)優は訳詞もやってくれました。彼は天才です! 映画は世界中で大ヒットした大人気のラブストーリー。僕も大好きで、30歳の頃に見た当時から良いミュージカルになると思っていました。まさかと思うことが可能になる。不可能なことが可能になる。観ている人に希望を与える作品になっています。素晴らしい俳優とスタッフと作り上げた素晴らしい作品を皆様にお届けできることに喜びを感じております。ありがとう!

星風まどか
ジェリーとは初めましてでしたが、いつも笑顔で明るいパッションをくださり、ハッピーな気持ちになれました。海外スタッフの皆さんを信じてついていけば大丈夫と安心させてくださったので、今から早速お別れが寂しいです(笑)。元気におうちに帰っていただけるよう、いただいたアドバイスを力に頑張ります。ヴィヴィアンは段取りが多く忙しい役ですが、自分の中に落としきれないことを城田さんが繋いでくださいました。台詞に関しても実際に稽古場で手を加えて言いやすいよう変えていただけたのでとてもありがたかったです。

『PRETTY WOMAN The Musical』日本オリジナルキャストということで、大きな責任と喜びを感じています。ヴィヴィアンの物語はシンデレラストーリーではあるけれど、誰かに選ばれるわけではなく自分自身で人生をチョイスしていく強い女性です。ヴィヴィアンが成長していくように、私自身もこの作品を通して成長できました。今はもうみんなを信じて、この作品を愛していただけるよう精一杯やるのみです。

田村芽実
私の母が映画「Pretty Woman」の大ファンで、ヴィヴィアン役に決まったことをとても喜んでくれました。母と同じように、当時映画館に通いつめてこの作品にときめいた方が日本中にたくさんいらっしゃると思います。私は映画公開当時の世代ではありませんが、DVDで初めて観た時に感じたときめきは今でも忘れられません。今度は舞台の上から皆様と共有できることが本当に幸せです。劇場でお会いできるのを楽しみにしています。

昨年の春には『キンキーブーツ』に出演させていただき、世代交代という大きな節目を経験しました。諸先輩方が築き上げてきた素晴らしいステージに立たせていただけたのは、応援してくださる皆様のおかげです。今回の『PRETTY WOMAN The Musical』では、『キンキーブーツ』の先輩方と同じ立ち位置になります。日本初演オリジナルキャストであるプレッシャーはもちろんありますが、この作品が10年、20年と、さらに先の世代まで受け継がれていくような作品にしたいと思っています。

城田優
ジェリーの演出はバイタリティの爆発で、ジェリーに加えD.B.(ボンズ)とラスティ(・モワリー)のニューヨークファミリーの連携が素晴らしく、毎日がハッピーで明るい日々でした。魅力的な映画がミュージカルになったことでさらにハッピーになっています。僕は20年以上ミュージカルに出演していますが、ジェリーの演出した『キンキーブーツ』に出演した時、ミュージカルってこんなに楽しいんだと衝撃を受けました。この『PRETTY WOMAN The Musical』も似た感覚になります。ただただハッピーで楽しく、メッセージ性がありつつ前に向かっていくお話です。愛溢れる海外クリエイティブチームにたくさん指導いただいたおかげで、胸を張って最高の愛と情熱と夢をお届けできます。

今回初めて全ての上演台本と訳詞を担当させていただきました。訳詞は原曲の語感やライミング、グルーヴィングを損なわないように意識しつつ、それでいて日本語の意味も通じるよう時には意訳しながらこだわって作りました。今でもこれでいいのかと思うところはありますが、できる限りのことはやったと思います。台本の方はアメリカンジョークも多いのですが、キャストの皆さんと相談しながら日々いろんなトライをし、日本人が理解できて笑える言葉に変えていきました。

この作品はきっと長く続いていくと思いますが、その初演に出演のみならず自分の紡いだ言葉たちが色を添えることができたのがとても嬉しいです。そのオリジナルキャスト、そしてクリエイティブスタッフに名を連ねることができたことを光栄に思います。

エリアンナ
今回誰が出演するか知った時、アンサンブルの皆さんも含め「ミュージカル界のアベンジャーズが勢ぞろいだ!」と思いました(笑)。不安が1ミリもない状態でお稽古をさせていたけたのが嬉しかったです。私自身ジェリーが携わってきた作品の大ファンですし、海外クリエイティブチームが情熱とエネルギー、パッションをくださったので、それ以上を出さなければならないと思いギアを入れました。楽しく稽古ができましたので、本番も楽しみです。『PRETTY WOMAN The Musical』の素敵なところは、ひとつの出会いから愛が生まれたり、自分自身が夢を見たり、一歩前に進むという素晴らしいエネルギーがあるところ。そしてそれは、誰にでも起こりえることだと思うんです。この作品が見に来てくださった方の素敵な出会いになることを願っています。

石田ニコル
映画の「Pretty Woman」は私が生まれた年に公開されたので、実は私は「Pretty Woman」と同い年なんです。そのご縁を感じつつ、海外クリエイティブチームに稽古をつけていただく貴重な時間を一秒一秒楽しみながら吸収してきました。日本初演ということで責任も感じていますが、それ以上にジェリーが「楽しんで」と言ってくださったので、初日に向けて稽古場で作ってきたものを、全力で楽しみながらお客様に伝えたいです。お客様には、たくさんのキラキラと夢を浴びていただきたいです。ここまで最高の皆さんと準備をしてきました。Wキャストでいろいろな組み合わせでもお楽しみいただけます。皆さんの『PRETTY WOMAN The Musical』が素敵な一日になるよう、精一杯頑張ります!

spi
母もこの作品が大好きで、私自身ずっと出演したいと願っていたので、今回こうして携わることができて本当に光栄です。ものづくりにおいて、稽古場の空気や愛、思いは必ず本番のステージにも乗るものだと思っています。ジェリー、D.B.、ラスティをはじめ、みんなの愛のおかげで、たくさんの思いが詰まった作品になりました。それをお届けできるのが今から楽しみでなりません。幕が上がって開始5秒で、「観に来てよかった」と思わせます!観に来てくださったお客様の人生が、一夜にして変わってしまうような作品になるよう、全力で頑張ります。

福井晶一
僕は今まで苦しんで死ぬ役が多くて(笑)、こんなにハッピーなミュージカルに出るのは初めてです。不安だらけではありますが、海外クリエイティブチームの3人の稽古が本当に素晴らしかったので、頑張っています。久しぶりに踊りますし、ハッピーマンやMr.トンプソンだけでなくたくさんの役を演じていますので、期待して観ていただきたいです。世界的に有名な作品の厳しいオーディションを抜け、稽古を経て、今ここに立てたことをとても嬉しく思います。愛に溢れた素敵な作品なので、皆さんに素敵な気持ちになって帰っていただけるよう努めます。

寺西拓人
『PRETTY WOMAN The Musical』はすごくハッピーな作品。少しでもこの作品を通して、日本が明るくなったらいいなと思います。作品の重要なピースになれるように頑張ります。今回は悪徳弁護士役。作品の中では観てくださるお客様にしっかり嫌われるぐらいの気持ちでお芝居できたらと思います。

『PRETTY WOMAN The Musical』公演概要

【CAST】
ヴィヴィアン・ウォード(W キャスト) :星風まどか / 田村芽実
エドワード・ルイス :城田 優
キット・デ・ルカ(W キャスト) :エリアンナ / 石田ニコル
ハッピーマン(W キャスト) :spi / 福井晶一
フィリップ・スタッキー :寺西拓人

デイビット・モース :吉田広大
ジュリオ :シュート・チェン
スカーレット :可知寛子
ヴィオレッタ :石井千賀
アルフレード :佐々木淳平

仙名立宗、富田亜希、吉元美里衣、杉山真梨佳、伊藤広祥、井上花菜、安井聡、青山瑠里、政田洋平、中嶋尚哉

Swing :大山怜依、白倉基陽

【Creative Staff】
脚本 :ゲイリー・マーシャル & J.F.ロートン
作詞・作曲 :ブライアン・アダムス & ジム・ヴァランス
演出・振付 :ジェリー・ミッチェル
日本版上演台本・訳詞 :城田 優
ミュージックスーパーバイザー・オーケストレーション :ウィル・ヴァン・ダイク
アソシエイト・ディレクター :D.B.ボンズ
アソシエイト・コレオグラファー :ラスティ・モワリー

東京公演:2026年1月22日(木)~2月8日(日) 東急シアターオーブ
大阪公演:2026年3月1日(日)~3月8日(日) オリックス劇場

【オフィシャルサイト】 https://prettywomanjp.com/
【オフィシャル X】 @jp_prettywoman
【オフィシャル Instagram】 prettywoman_the_musical_japan

≪東京公演・チケット料金≫
【平日】S席:16,000円/A席:12,000円/B席:8,000円 (全席指定・税込)
【土日祝】S席:17,000円/A席:12,500円/B席:8,500円 (全席指定・税込)

≪大阪公演・チケット料金≫
【平日夜】S席:16,000円/A席:12,000円/B席:10,000円/C席:8,000円/D席:6,000円 (全席指定・税込)
【土日祝・平日昼】S席:17,000円/A席:12,500円/B席:10,500円/C席:8,500円/D席:6,500円 (全席指定・税込)

【東京公演主催】AMUSE CREATIVE STUDIO/フジテレビジョン/サンライズプロモーション/博報堂
【大阪公演主催】関西テレビ放送/キョードーグループ/サンライズプロモーション
【大阪公演後援】FM COCOCLO/FM802

【企画・製作】AMUSE CREATIVE STUDIO

咲田真菜

国家公務員・一般企業勤務を経てフリーランスのライターになる。高校時代に観た映画『コーラスライン』に衝撃を受け、ミュージカルファンとなり、以来30年以上舞台観劇をしている。最近はストレートプレイも積極的に観劇。さらに第一次韓流ブームから、韓流ドラマを好んで視聴。最近のお気に入りはキム・ドンウク。

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